リニア建設は中止が適切
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は、リニア工事推進をめぐって抵抗する静岡県知事への批判およびリニア建設に対して疑義を呈する8月8日付の記事を紹介する。
静岡県の川勝平太知事が異常な攻撃を受けている。誰が川勝平太氏を批判する論評を提示しているのかを注視することが必要。特定のメディア、出版社、ライターが足並みをそろえて攻撃している。攻撃は組織的背景をもつものである疑いが強い。
川勝平太知事が攻撃を受けている理由は明白。JR東海が強行に推進しているリニア新幹線。川勝平太知事がリニア工事推進に強く抵抗している。リニアを推進するにあたり、川勝平太知事が大きな障害物になっている。このために川勝知事に対する激しい攻撃が行われていると考えられる。
攻撃のために「カネ」も動いているだろう。言論空間の歪みが「カネの力」でもたらされることについて留意が必要だ。川勝知事を攻撃するメディアに明確な「偏り」がある。裏側に「カネの流れ」があると見られる。
一番重要な論点はリニア建設の是非。リニア建設を強行しようとする勢力にとって川勝知事は最大の障害物。このことから、川勝知事攻撃が展開される。
しかし、他方にリニア建設に反対する健全な勢力が存在する。リニア新幹線を建設する必要があるのか。リニア新幹線に重大な問題点が存在することが指摘されている。
この機会にリニア新幹線の是非を再検討すべきだ。冷静に考察すればリニア新幹線計画は中止すべきである。品川と名古屋が40分で移動できるようになるとされるが、巨大なコストを念頭に置いたときに、それでもこれを追求すべきかについては議論が分かれる。
現状で品川-名古屋は87分で移動できる。これを40分にすることにどれだけの意味があるか。リニア新幹線は行程の大半がトンネルの中。大規模な地下鉄のようなもの。短時間、大都心の道路下を地下鉄が通行するのは合理的だが、長距離路線には重大な難点がある。
最大の問題は2つ。安全性と費用。日本列島を分断する巨大な活断層が存在する。断層にずれが生じれば想像を絶する重大事故が発生する可能性が高い。東京・調布の住宅街で道路が陥没して大問題に発展している。
陥没の原因は外環道のトンネル工事の影響。リニア新幹線はこのトンネル工事と同じシールド工法を採用している。リニアの経路上に東京、愛知、神奈川の住宅地がある。京都、大阪も同じだ。
※続きは8月8日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「リニア建設は中止が適切」で。
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