【福大朔独裁政権崩壊(7)】人心の変化を理解できなかった朔氏
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NetIB-NEWSでは新シリーズ『コロナで哲学が変わった』が始まっている。倒産寸前に追い込まれた企業が驚異的な勢いで業績の回復をはたしているという内容で、再建のキーポイントは経営哲学を根本から変えたことである。
福岡大学の場合はこの4年間、「朔禍」のおかげですべての関係者が委縮してしまった。福岡大学は、コロナ禍によって3大学病院合計で総額210億円の助成金を受けた。だから大学は黒字決算となった。朔氏はコロナ禍でツキを得た。
ところがだ。朔禍において福岡大学関係者の意識は完全に進化していたのである。「もう朔独裁体制を許すわけにはいかない」という強い執念のマグマが溜まっていたのであった。
怖いから名前を出したくない
一連の取材は、医学部・大学病院における女性スタッフへのパワハラ被害が発端となった。凄まじい迫害を受けたから朔氏への恨みつらみを語ってくれた。優秀な方で職場を変えたが、そうであっても「名前がわかったら何をされるかわからない」と怖がるのである。
この異常な恐怖感を与える「朔禍」の圧政に、我々は強い関心をもった。「オーナーでもない朔学長の権力支配に怒りを覚えながらも、被害者たちの意気地の無さには驚いた」が取材初期の率直な感想であった。
朔体制による悪事の核心を証言した研究者もいた。「私の喋ったことをストレートに記事にされるとすぐに(朔氏側に)わかります。定年まであと3年残しています。トラブルに巻き込まれたくない」と記事採用を拒絶した。「貴方の定年まで朔体制が持続することはないであろう」と説得したが、応じなかった。
「強権体制への恐怖でマインドコントロールされているのかな」という疑念を抱いたこともあった。朔体制に対する福大関係者の極度の諦観により取材が難航したのが昨年、2022年10月あたりであった。
状況を変えたきっかけは
有信会メンバーの懺悔ある有信会(福岡大学同窓会)メンバーが「失敗であった」と懺悔をした。「どういう意味なのか」と質問した。
「我々、福岡大学OBは永年、生え抜き学長の誕生を切望していた。そこに(朔氏の)前学長の公私混同の運営が露見した。それを絶好の機会とし、この学長の再選を阻止した」と経緯を語る。そして、「待望の福大生え抜きの学長を誕生させよう」という旗印の下に朔学長を誕生させた。有信会メンバーは強く燃えて戦ったという。
ところが、意外と早く朔学長の本性が露呈された。「九大の連中に頼らない福大独自の医学部経営」という大義名分は、己の独裁政権確立に利用するのが目的であったことを悟った。有信会のなかでも、「こんな学長を輩出したのは我々の責任だ」という声も上がったとのことだ。
その後、水面下で情報が大量に流れてくるようになってきた。「朔体制の山は動かせるな」という手ごたえを感じ取ったのが今年2月のことであった。
クリニック経営者・高木先生の
動画発言で火の手が上がるやはり個人の勇気、孤独な英雄的意思が大河(朔体制打倒の流れ)を産む。昔、一時的に流行った言葉「孤独を恐れず1人でも志を貫徹させる。大きな連帯感が生じる」。この言葉を実行したのが、高木先生であった。
録画した日は雪と霰(あられ)が降りしきる2月の寒い日であった。この気象状況は「朔独裁政権を暗示するものだ」と確信した。結果、文章でなく動画で訴えたことで1000倍の威力を得た。
朔禍の下で確実に鍛えられ
マグマが溜まる「さらに4年も朔禍の体制に甘んじたくない」と、福大関係者の意識のなかに反朔マグマが高まってきたのを感じ取ったのは6月初旬あたりだった。独裁者である朔氏にはこの激変を察知する術はなかった。
福岡大学の関係者はすべて知識人である。誰もが「己の信条に沿ったビジネス人生を過ごす」ことを希求している人たちである。冷静に考えれば、「任期4年であるから改選時期に落とせばよい」と、関係者の意識が変わるのは必然である。
最後の票読みをして5票しか差をつけていない現実を知り、朔氏陣営が負けることを確信した。今後、この連載はまだまだ続く。
【青木 義彦】
法人名
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