トランスジェニック、「肝臓ヒト化マウス」の事業化準備開始
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(株)トランスジェニック(本社:福岡市中央区、福永健司代表)はこのほど、連結子会社の(株)安評センターにおいて開発を進めている「肝臓ヒト化マウス」について、事業化に向けた準備を開始することを発表した。
発表によると、同マウスはレシピエントマウス(※)として同社が独自に開発したBRJ:FGを用いる。BRJ:FG は成長ホルモン遺伝子もヒト化しているため、一般的に肝臓ヒト化マウスで使用される免疫不全マウスに比べて、移植したヒト成熟肝細胞の増殖・生着に優位性が期待される。
また、BRJ:FG では、ヒト成熟肝細胞を培養して得られる肝前駆細胞を用いた移植についても、ヒト成熟肝細胞を用いた移植と同等の置換率を有しており、同社の強みである遺伝子改変技術を用いたヒト遺伝子の挿入を、ヒト成熟肝細胞に対して行うことにより、今後、ヒト疾患の肝臓モデルも作製可能になるという。
同社は創薬支援事業を行っているが、今回の「肝臓ヒト化マウス」は、精度の高い創薬や臓器機能の研究を可能とするため、研究者などからの高い需要が予想されるとして、同社の創薬支援事業を大きく成長させることが期待されるとしている。
※レシピエントマウスとは、ヒトの免疫細胞を移入して作製した、ヒト免疫反応を表現するマウスのこと。このマウスにヒトの細胞、組織、または器官を移植して、治療法の効果研究が行われる。 ^
【寺村朋輝】
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