急成長を遂げた九州最大級の司法書士法人 「法的インフラ」として社会に貢献する
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司法書士法人みつ葉グループ
全国主要都市に8拠点を構え、事業を展開する司法書士法人みつ葉グループ。不動産登記・企業法務・商業登記・相続・家族信託・公共事業・債務整理など幅広いサービスを展開するとともに、グループとしての総合力を活かした柔軟かつ速やかな対応で、多様化する顧客のニーズを汲み取り、大きな付加価値を生み出している。福岡の地で創業された同法人は、全国的にも影響力をもつ事務所へと成長した。
社会の法的インフラを目指す
創業10周年を迎えた2022年にリブランディングを行い、「社会の法的インフラとして、人びとに安心できる日常を」という新たなミッションを掲げた。単に手続を担うことにとどまらず、法的なサービスを通して積極的に社会基盤を支える機能をはたし、電気・水道のような社会的インフラとして欠かせない企業集団となることを目指す。
同法人はこれまで、グループ内の各法人や社員がそれぞれの専門性を高めていくことで、多様な課題に対応できる体制を築いてきた。なかでも業務の3本柱に位置付けているのは登記、相続、債務整理で、これらの強化を通して、変わりゆくニーズに対応できるだけの業務基盤の確立を図っている。また、各業務においてこれまで先行投資を重視してきたが、今後は利益体質の組織づくりに注力していく方針だ。
司法書士が担う業務は専門性が高く、今後も需要が見込まれる一方で、司法書士の業務範囲だけでは新たなマーケットの開拓は難しい。そこで同法人は、広い業務範囲を有する弁護士の領域にも本格的に進出することを視野に入れている。
代表の宮城誠氏は「中長期の視野で考えたとき、主力事業として弁護士業に着手する価値はあると考えています」と述べる。宮城氏は弁護士の資格を得るため、新たな分野への挑戦に取り組んでいる。こうした先を見据えた宮城氏の行動は、やはり「法的インフラ」として多様化する顧客ニーズに適応しようとする同法人のミッションが軸となっている。
司法書士は人的能力で
顧客利益を最大化する社会全体のデジタル化が進むなかで、司法書士が行う業務の価値も大きく変わりつつある。法的手続き等のサービスをIT上で提供するリーガルテックが登場し、手続き処理のインフラ化が急速に進行している。たとえば、企業は不動産登記や法人登記の申請に際して、リーガルテック企業が提供するサービスを利用すれば、書類を自社でつくることが可能となり、司法書士に依頼する必要がなくなる。人がリーガルテックと同じサービスで競っても勝ち目はない。また、AIによる司法書士業務の代替も確実に進行すると考えられている。
では、「人」としての司法書士はどのような点に強みをもつのか。宮城氏は、これからの司法書士は、リーガルテックやAIも活用しながら、あくまでも「人」にしかできない専門的判断力や顧客との信頼関係に基づくコミュニケーションによって、付加価値を提供できると考える。
たとえば、AIはさまざまな解決方法を提案するが、そこから最適解を選ぶのは、顧客との信頼関係によって深いニーズを理解できる人としての司法書士にほかならない。そのために司法書士は、実践的な知識や実務経験に裏打ちされた判断力を磨かなければならない。また、顧客との信頼関係を構築していくための対人コミュニケーション能力も今まで以上に必要とされるようになる。司法書士は、リーガルテックやAIを活用しつつ、人的能力を磨くことで、最大限の利益を顧客にもたらす社会的価値を提供することができる。
同法人は不動産会社や金融機関から、ある程度のまとまった業務量を請負い、まとめて迅速に処理する業務も得意としている。法人向けのサービスはエンドユーザーには伝わりづらい部分ではあるが、司法書士が提供する価値の1つだ。こういった案件では、ミスのない適切なオペレーションができる体制を事前に構築しておくことが必要となる。そのための仕組みづくり、体制づくりを継続的に行い、企業からの高い信頼性を維持していくことを目指している。
人とシステム面の拡充に注力
日本社会全体の傾向と違わず、司法書士業界も志望者の減少に直面し、採用競争が激化している。また、司法書士試験に合格した資格者は試験をパスしたとはいえ、業務で必要となるコミュニケーションスキルや判断力といった基礎的な人的能力まで保証されているわけではない。今後、司法書士業界にAIが普及する一方で、そのようなAIに置き換えることができない人間の基礎能力の価値がより高まっていくことが予想される。
そのような将来を見据えて、同法人は優秀な人材の確保と定着を図るために、待遇や福利厚生を重視する人材戦略にも力を入れている。その取り組みの一環として、同法人は、福岡市の働き方改革推進企業に申請を行い、23年11月に認定を受けた。この認定では28年までの目標を設定し、育児休業や時短勤務制度の利用割合を増やす取り組みを始めているという。そのほか、潜在する疲労蓄積を早期に発見し、健康リスクを軽減していくことを目的とした疲労蓄積度チェックや、管理者向けの健康管理等に関する研修も実施している。
同法人は22年6月には福岡オフィスを天神ビジネスセンターに移転するなど、積極的な設備投資を行い、ハード面を整えてきた。今後は人材やシステムといったソフト面を中心に投資していく方針だ。
23年、代表の宮城氏は東京司法書士会の理事にも就任した。司法書士業界全体に関わり、制度や役割に対する取り組みを行いたいという思いで立候補したという。会務を通して司法書士業界全体の底上げにつなげ、業界の発展に寄与していくつもりだ。
23年5月末日をもって、創業者である島田雄左氏が同法人の共同代表を退いた。「世のため、人のため、自分のため、三方よしの未来を創る」という企業理念を軸に据えた、宮城氏を中心とした同法人の新たな道のりに期待が寄せられている。
【岩本 願】
<COMPANY INFORMATION>
司法書士法人みつ葉グループ
代 表:宮城 誠
東京本社:東京都港区虎ノ門5-12-11
NCOメトロ神谷町4F・5F
福岡オフィス:福岡市中央区天神1-10-20
天神ビジネスセンター9F
設 立:2013年9月
資本金:3,500万円
TEL:03-6263-0317(東京本社)
TEL:092-406-8920(福岡オフィス)
URL:https://mitsubagroup.co.jp法人名
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