熊本市役所の移転候補先は4カ所、概算事業費は470億円
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熊本市は14日、「熊本市役所本庁舎等の建替えに関するサウンディング型市場調査概要(最終報告)」を公表した。
これによると、建替え候補地として1、現庁舎敷地・現庁舎敷地+近接地(市役所駐車場など)、2、日本郵便九州支社(城東)、3、NTTビル(桜町)、4、白川公園の4カ所が提案された。同調査への参加法人はゼネコンやデベロッパー、設計コンサルなどをはじめとする22法人18グループで、うち6グループからは追加提案も実施された。
2、日本郵便九州支社(城東)
城東エリアへの移転では、既存オフィスビルを新庁舎へ建て替えることで、仮設庁舎が不要となる。現庁舎の跡地の活用法として、ハイグレードホテルや居住用マンションの整備などが提案された。
3、NTTビル(桜町)
桜町エリアへの移転では、2同様に仮設庁舎の確保が不要となる。熊本城への眺望には配慮が必要となるものの、市電沿線やバスターミナルにも近く、利用者の交通利便性は高い。
4、白川公園
白川公園への移転では、地権者が市のみであること、現庁舎の跡地活用により建替え資金の一部を捻出可能なことなどが利点としてあげられた。現庁舎の跡地の活用法として、ホテルや住宅のほか、残地を都市公園とすることなどが提案された。
これらの提案を受け、「公共事業(本庁舎開発など)と民間事業(跡地開発など)は、要求される施設水準や開発スケジュールが異なるため、合築などによる非効率を回避する観点から、分離した事業化が望ましい」という声や、「物価が官積算に追いついていない。官積算では実情の金額と乖離がある。入札不調は全国的に起きている」といった実現可能性を危惧する声などがあがった。一方で、「ハイグレードホテルは世界中から宿泊客が来る。そのなかでも熊本城が目の前にあるという立地は魅力的だと思われる」など、跡地の活用法に対して好意的な意見も散見された。
なお、本庁舎の建替えの概算事業費は470億円(現庁舎の解体費や新庁舎の設計・建設費のみ)が見込まれている。
【代 源太朗】
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