2024年11月25日( 月 )

政倫審での武田良太氏の説明に福岡でも注目が集まる

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 岸田文雄首相は28日、安倍派など自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、党総裁として衆議院政治倫理審査会に出席する意向を表明した。

 岸田首相の表明を受け、与野党は衆議院政倫審の幹事会を開き、政倫審を29日と3月1日に開催すると決定した。

 29日の政倫審は午後2時10分から岸田首相の弁明が15分間行われ、質疑は自民を含めた5会派から計1時間5分行われる。休憩後、3時40分より武田良太氏の弁明が15分間行われ、質疑は同じく5会派が計1時間5分行う。

    それまでの間、自民党が報道機関を含めた公開で政倫審を行うかどうかで、二転三転した。与野党調整でいったん28日の開催が決まったが、安倍派の西村康稔前経済産業大臣と二階派の武田良太事務総長の2人が出席しないと翻意したため開催が流れた。

 こうした自民党側の姿勢に苛立った岸田首相が、党総裁として政倫審に出席する意向を表明したことで空気が一変し、公開開催することになった。

 安倍派の場合はそもそも説明自体に消極的であるが、武田氏は永田町において次の自民党のリーダーと受け止められている。今月発売の「文藝春秋」3月号には、萩生田光一氏、加藤勝信氏、武田氏による、「『派閥とカネ』本音で語る」と題した座談会が掲載されている。今後、新たなグループ結成に動くのではとみられている。

 武田氏は昨年12月に当社が行ったインタビューにおいても、派閥の必要性や教育的役割などを積極的に主張していた。現在の政界では珍しくなった親分肌の政治家である。

 中央政界ばかりでなく、地元福岡においても注目が集まっている。複数の地元民放は、夕方のニュースにおいて政倫審で武田氏が何を語るのかを放送する予定である。

 ある県内の自民党系地方議員は、データ・マックスの取材に対し「岸田首相主導での派閥解散からの流れは、ある意味で武田氏にとってチャンスともいえる。まだ福岡では麻生さんの顔色をうかがう議員が多いが、変わっていくのではないか」と語った。

 麻生太郎副総裁と武田氏との間には、筑豊・北九州地区を中心に福岡政界の主導権をめぐる対立があるが、地方議員のなかにも武田氏に接近する議員も出てきており、今日29日午後からの政倫審はまさに正念場になりそうだ。

【近藤 将勝】

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