安保法成立1カ月、続く反対行動~福岡で街頭アピール
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安保法の成立から1カ月。反対する行動は止まらない。
強行成立からちょうど1カ月の節目の10月19日、福岡市天神で、FYM(フクオカ・ユース・ムーブメント)が同法廃止を求める街頭アピールをし、約110人が参加した。
学生や若者4人がマイクを握って、反対の声をあげた。熊川美穂さん(21)は「まだ終わりではない。この法律を止めるためにずっとずっと動いていきたい」「政治は国会の中の問題ではない。政治は私たちの生活の中にある」とスピーチした。
長崎から就活のためにたまたま福岡市に来ていた学生の筒井涼介さん(21)は「全員が安保法のことを忘れているわけではない。話して、学んで、国民が主人公だと思ってもらえるように行動していきましょう」と呼びかけた。コールでは、「理想で悪いか」「日本は反戦、世界に叫ぼう」「日本は、普通の国にはならない」など、安全保障をめぐって集団的自衛権を行使しない日本の立場をアピールする内容とともに、選挙を視野に入れた訴えが続く。「野党は共闘」「参院選まで絶対忘れん」「賛成議員を落選させよう」「落選だー」。約110人がリズムに乗って声を合わせた。
谷所智里さん(30)は「一歩一歩戦争に近づいている。戦争する意思がなくても、戦争がしやすくなっている。子どもがかわいいと(SNSに)動画をアップするだけでいいんですか。本気で子どもらの将来を考えていますか」と訴え。参院選で安保法が執行できない国会、政権交代で安保法廃止できる国会をつくるために、「与党以外に投票を」と呼びかけた。
スピーチを終えた谷所さんは取材に対し、「初めてデモに参加したのは国会最終盤」と話した。
「ずっと前から、安保法案は気にはなっていた。まさか可決されるとはという気持ちもあったし、自分で行動すると、自分の時間を削ることになるし、交通費もかかる。ほかの人の力で廃案になればと、行動に移すまでにいかなかった。でも、安保法案だけは通しちゃいけないと参加した」と、当時を振り返る。「安保法に賛成する人は、(反対が)下火になるのを期待しているだろうが、そうさせてはいけない」。一方、スピーチのなかには、選挙とは関係なく、「平和な未来のために何ができるか考えよう。未来のために何ができるのか、ずっとずっと考えていきたい」という訴えもあった。
行動を続けているのは、FYMだけではない。市民やママたちがプラカードを掲げる「スタンディング」という反対アピールもある。
どれも一つ一つの規模は大きいとはいえないが、路上で声を上げ続け、“火種”となって運動のすそ野を広げようとしている。街頭アピールでは、中心メンバーの1人、後藤宏基さん(22)がとコールを締めくくった。「理想で悪いか」「憲法守れ」「違憲の法律今すぐ廃止~!!」
【山本 弘之】
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