【古典に学ぶ・乱世を生き抜く智恵】アルビン・トフラーの言葉に学ぶ〜変化こそが人生である〜
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未来学者アルビン・トフラー(1928~2016)はニューヨーク市に生まれる。ニューヨーク大学卒業後、中西部に移住し結婚。工業化された大量生産の現場について実地で勉強するため機械修理工兼溶接工として5年を過ごす。実地の労働経験により、組合系の新聞記者の職を得て、ペンシルベニアの日刊新聞の特派員として3年間、議会とホワイトハウスを担当した後、フォーチュン誌に招かれてニューヨークに戻り、労働問題担当のコラムニストになる。その後IBMに雇われ、コンピューターが社会や組織に与える影響について調査する仕事を請け負う。1970年に出版した『未来の衝撃』はベストセラーとなる。80年の著書『第三の波』では、人類の生活を大きく変革した「農業革命」と「産業革命」を第一、第二の波とし、近い未来に第三の波「情報革命」が押し寄せると予言した。
変化こそが人生である
「あらゆるものはうつろいやすいものである。怠ることなく精進せよ」という釈迦の最後の言葉は人類に対する的確なメッセージであろう。常に変化し続けているこの世に変化しないものなど何一つない。自身の身体のすべての細胞もまたスパイラル状に成長、老化、再生という変化を絶え間なく続けているのである。我々を取り巻く環境も変化している。変化するからこそ革新的な進化もする。我々自身も人間社会のなかでいかに変化していくかが日々問われているのである。
千変万化する複雑怪奇な世界に否応なく強制的に変化させられるのか、それとも自らが主体的に変容し、イニシアチブをとる存在になれるのか。そこには天と地ほどの差異がある。いずれにしても変化することは人間の宿命だ。人生を謳歌するためには自らの強固な意志を貫く覚悟をもって、変化し続けるしかない。途方もなく広大な自然界、とらえ難き人間界のなかにあって、1人の人間の変化にいかほどの影響があろうかと思うかもしれない。しかし、少なくとも中小企業はトップリーダー1人の変化で大きく変わる。リーダーの影響で企業環境は創造的変化を遂げる。巨大な組織であっても基本的には図式は同じである。変化を拒めないなら、自分自身の理想が実現するような変化をしていくしかあるまい。その理想は人々に影響を与え、この世界をよりすばらしい時空に変容させるかもしれない。
未来を読めない人間とは学び方を知らない人間
多くの人間が自分の慣れ親しんだ世界が際限なく続いていくと考えている。現状に安心しきっていて、変化する未来のことなど考えてはいない。新世紀の文盲とは読み書きのできないことではなく、学ぶことも、学んだことを捨て去ることも、また学び直すこともできないことである。必要な知識やスキルを効率よく、継続的に習得する学習能力こそ、21世紀以降を生きるために必要な能力である。情報産業の時代には、農業、漁業、物流システム、生命科学を含むあらゆる分野の知識が、突然変異の如く凄まじい速度で変化し、視界は大きく変わっていく。長年蓄積した知識が通用しない現実に直面し唖然とするかもしれない。しかし、新しい知識を学び直す気概があれば慌てる必要はない。企業も個人も時代に置いていかれないためには自己革新の連続で生き抜くしかない。たとえどんなに小さなことをしている時でさえ、未来の大きなことを考えなければならない。その小さなことのすべてが、理想の未来像に至る正しい方向へ進んでいくように。
中島淳一展 告知
ラプソディシリーズ
会場:福岡アジア美術館7F
期間:7月4日(木)~9日(火)
劇団エーテル主宰・画家
中島 淳一(なかしま・じゅんいち)
TEL:092-883-8249
FAX:092-882-3943
URL:http://junichi-n.jp/関連記事
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