【加藤縄文道12】「北海道が第二のウクライナの危機に」(縄文道通信第108号)(後)
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(一社)縄文道研究所
代表理事 加藤春一 氏NetIB-Newsでは、(一社)縄文道研究所の「縄文道通信」を掲載していく。
今回は第108号の記事を紹介する。日本を第二のウクライナにしないためには
ロシアは自国民族の保護を旗印にウクライナ侵攻を開始した。それは歴史的な事実や実際の現状を無視し、相手側の主張を無視した一方的な言いがかりに過ぎない。つまり、ロシアは他国の主張をまったく考慮せずに、自国民に対して説明さえ通れば他国を侵略するのである。
そして、ロシアは「アイヌはロシア民族である」と捏造し、そのアイヌ問題を通して「北海道の全権はロシアにある」といった領土的な野心を主張し始めている。こうした暴論がロシア国内で通用し始めると、北海道の領土権を声高に主張し始めることになるだろう。そうすれば北海道侵略は正当化されることになってしまう。それはウクライナ侵略と同じ構図である。
これを防ぐために我々がとるべき認識は以下の通りである。
- 科学的に裏付けられた真実を正しく理解すること。
- アイヌ人は縄文人の子孫であり、日本民族であること。
- アイヌは日本列島の最も古い住民であり、北海道や千島列島には有史以来、日本民族しか住んだことがないこと。
- 日本民族が東ユーラシア大陸に進出していったこと。
- 考古学上、シベリアを含む東ユーラシアには日本の遺跡よりも古いホモサピエンスの遺跡は見つかっておらず、古代人はむしろシベリアから出かけてシベリアに住んだということ。
澤田氏は、最後にプーチン大統領の日本民族を分断しようとする工作に絶対に乗ってはならず、日本人はこの認識を共有して一体となってロシアと対抗しなければならないと警告している。また、左翼言論人や保守の政治家にもプーチン大統領の言説に飲み込まれている者がいることに注意を促している。
筆者は戦後、3歳で大連から日本に引き揚げ、極度の栄養失調状態に陥り、北海道岩内町への転地療養で健康を回復した。言わば北海道は命の恩人の地である。さらに、名前の春一(はるいち)は戦後の児童文学でアイヌ人集落の子どもの生き方を描いた「コタンの口笛」の著者、石森延男氏が名付け親であった。この「コタンの口笛」は後に映画化もされた。
以上のような個人的経験から、北海道とアイヌ人には幼少期から特別な感情を持ち続けてきた。従って、縄文道を提唱してからも北海道縄文アイヌ説を主張する澤田氏に共鳴、共感している。今回の講演の要旨は縄文チャンネルにて動画で近々配信されるので、参照していただきたい。
(了)
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