需要減少で低迷する印刷業界~忍耐か変革か(1)
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10数年間で市場規模が40%縮小
印刷業の停滞が続いている。その市場規模は年々縮小傾向にあり、10数年間で40%ほど減少した。経済産業省の「工業統計調査」によると、「印刷・同関連業」の「製造品出荷額」(従業者10人以上の事業所対象)は1997年度の8兆8,734億円以降マイナス傾向にあり、2013年度には5兆746億円にまで落ち込んだ。
一方、経産省の「企業活動基本調査」による印刷業の売上高は、97年度5兆2,825億円から増減しながらも、05年度に5兆8,321億円に達した。リーマンショックの影響が顕著に出た09年には5兆2,498億円と、前年から一気に4,000億円近く減少し、以降低調に推移している。
東京一極集中
印刷市場の地域差はどのようになっているか。経産省の「工業統計調査」より、都道府県別「製造品出荷額等」(従業員4人以上の事業所対象)で東京、および九州エリアで高い福岡、熊本の推移をみる。(2001年以前は、「出版・印刷・同関連業」として「新聞業」及び「出版業」が含まれるため除く)。
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2013年度で東京が1兆141億円、福岡は2,087億円と、東京一極集中傾向が如実にあらわれる。東京以降は埼玉、大阪、愛知、と続き、福岡は全国で5番目。11年度に2,000億円を割り込んだが、12、13年度と出荷額は増加傾向にある。九州エリア2番手となる熊本は05年度に800億円に到達し、それ以降は減少傾向をたどり、12年度に一度600億円台に戻ったが、13年度に再び500億円を割った。都市圏と地方との差は一目瞭然だ。
(つづく)
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