DV相談証明の制度運用実態(2)回答内容、質問1~6まで
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各回答要旨:質問1~6まで
質問1:申請先
DV相談を行った旨の証明書交付の申請先は、貴課との認識でよいか?
回答例1:配偶者暴力相談支援センターおよび女性相談支援センター
主に上記回答であったが、一部以下のような回答もあった。
回答例2:被害者の安全保護のために回答できない。
質問2:相談窓口
DV相談の主たる窓口も貴課ですか? それとも別の相談センターのようなものがあるか?
回答は以下に集約される。
回答:自治体や警察の相談窓口、配偶者暴力相談支援センター、女性相談支援センター、男女共同参画センターなど。
質問3:申請書の書式
申請書の書式を参考資料として頂きたいが可能か?
回答例1:申請書は、国が示す様式例などを踏まえて作成使用している。
として各自治体の様式例が回答として示された。自治体の特定を避けるため、それらに共通する様式を基に申請書例のサンプルを作成した。
申請書では、サンプルのように使用目的にチェックを入れるかたちで、申請者が必要とする証明書を発行するかたちになっている。また自治体によっては、同伴児の名前の記入欄が設けられているものや、使用目的ごとの証明書の発行希望枚数の記入欄を設けているものもあった。
なお、次のような回答もあった。
回答例2:DV被害者本人から被害状況等を聞き取ったうえで、本人にのみ直接案内しており、書式などは公開していない。
質問4:申請要件
申請の要件はあるか? たとえば、DVの事実を確認できる資料、診断書などが必要か? また、診断書が必要な場合、どの程度の診断書で要件を満たすか? たとえば、身体的DVの痕跡を示す外傷診断書が必要か、それとも、精神的な影響を示すものとして心療内科による簡単な診断書のみでよいか?
申請要件として資料が必要な場合も、決して厳密なDVの事実確認を行っているわけではないとの理解でよいか?回答は以下に集約される。
回答:本人の来所によるDV相談。(身分証明書の提示)
以上の回答から、証明書の申請に際して、DV被害を主張する本人が来所しDV相談を行ったということ以外に要件はないということが分かる。当社の質問では、DVの有無を示す客観的な証拠としての診断書の有無が要件に該当するかを質問しているが、それについて回答で触れた自治体は無かった。
質問5:証明する事実についての明示
発行される証明書は、DVの事実を証明するものではなく、DV相談があった事実のみを証明するものとの認識で間違いないか?
また、証明書にも、「相談があった事実のみを証明するものであり、DVの事実を証明するものではない」旨が分かる文言は記されているか?回答は以下に集約される。
回答例:同様の文言を記載している。
質問6:証明書の書式
各証明書の書式を参考資料として頂きたいが可能か?
各証明書の届け出先を教えて欲しい。回答例1:証明書は、国が示す様式例などを踏まえて作成使用している。
証明書の発行目的ごとに別々の書式を用意している自治体もあったが、ここでは集約した書式についてサンプルを掲載する。
各証明書の届け出先についての回答としては次のようなものがあった。
回答例2:各証明書の届け出先は、年金事務所や職業安定所、市役所など公的機関の関係窓口になる。
なお、次のような回答もあった。
回答例3:直接本人にのみ案内しており、被害者の安全確保の観点から手続きについては公表していない。
(つづく)
【寺村朋輝】
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