2024年07月31日( 水 )

若宮水産 韓国産などのサザエを長崎県産と産地偽装

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 30日、九州農政局は、(株)若宮水産(本社:長崎県壱岐市、坂本晋秀代表)が生鮮水産物サザエの原産地について、「韓国産」または「山口県産」であるにもかかわらず「長崎県産」と事実と異なる表示をし販売していたとして、同社に対して食品表示法に基づく是正指示を行ったことを発表した。

 発表によると、九州農政局は24年4月~7月にかけて同社と同社福岡支店に対して立入検査などを行った結果、以下の行為を確認した。

 (1) 「韓国産」のサザエを「長崎県産」と表示して、2023年12月22日~24年3月30日までの間に、1,410kgを卸売業者などに販売した。

 (2) 「山口県産」のサザエを「長崎県産」と表示して、23年4月1日~4月28日までの間に、180kgを卸売業者などに販売した。

 上記行為は食品表示法に基づいて定められた食品表示基準の「原産地」の規定に違反するものであるとして、九州農政局は同社に対して、販売するすべての食品について表示の点検と不適正な表示の是正を行うことや、今回の事態に至った原因の究明・分析を徹底することなど、再発防止対策の実施等の措置を講じて、8月30日までに九州農政局に報告書を提出するように指示を行った。

■若宮水産について
商 号:(株)若宮⽔産
所在地:⻑崎県壱岐市芦辺町諸吉本村触1329-1
設 立:1980年 1⽉
業 種:⽣鮮⿂介卸売業
代 表:坂本晋秀
資本金:1,000万円

 同社は1965年創業。壱岐に本社を置くが、福岡(福岡県福岡市博多区板付1-2-10)にも支店をもつ。⽣鮮⿂介卸売販売業者として福岡、長崎、壱岐、山口、鹿児島などの各漁連から仕入れを行い、築地など関東方面向けに、⽔産物の販売、海産物⼟産品の販売、⾷品加⼯を行っている。

 コロナ禍では、売上の大幅な落ち込みにもかかわらず、利益は大幅に増加していた。しかし、近年では原料高のあおりを受けて、利益を圧迫されていた。

【寺村朋輝】

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