【能登現地レポート(1)】対面通行可能になるも「つぎはぎ状態」の道路が続く
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1月1日午後4時10分、石川県能登半島で最大震度7の揺れを観測する「能登半島地震」が発生した。被害状況は、災害関連死を含む死者数が輪島市130人、珠洲市114人など計299人となっている。住宅被害は全壊6,227棟、半壊2万589棟、一部破損9万6,258棟にも及んだ(消防庁発表:7月30日午後2時現在)。なお、2016年4月に発生した熊本地震での死亡者数は274人(熊本県発表:8月13日時点)だった。
先日、能登半島地震の被害状況を調査すべく、現地に赴いた。まずは小松空港から輪島市に向かう。距離にして約140km、2時間半ほどの行程だ。金沢までは北陸道を、金沢からは「日本の道100選」にも選ばれた「のと里山海道」の海岸線を通行した。
「のと里山海道」は、県庁所在地である金沢市と能登半島を結ぶ約90kmの大動脈となっている。金沢市から石川県鳳珠郡穴水町へ至る自動車専用道路で、かつては有料道路だったが、13年3月31日に無料開放された。道中では内灘砂丘をはじめとする橋梁地帯を通り、日本海と砂浜、松林など、美しい景観を横目に眺めながら快適に運転することができた。その後、海岸線から内陸に入り、能越自動車道を利用して輪島市へと向かう。
「のと里山海道」と能越自動車道は能登半島地震で被害を受け、七尾市と輪島市の間、33kmの区間が輪島方面への一方通行となっていたが、7月17日午後から復旧し、ほぼすべての区間で対面通行が可能となっている。そのため渋滞することなく、スムーズに輪島市まで行くことができた。地元住民からも「復興に弾みがつく」と喜びの声があがっている。
しかし、「のと里山海道」とは打って変わって、能越自動車道の被害は凄まじかった。もともとあった道路が寸断され迂回道路になっているところがあり、体感として「段差あり注意」と書かれた立て看板が100個ほどあるように思えた。また、段差およびそれを埋めるためのアスファルトで舗装された道が続いており、「つぎはぎされた道路」の姿が痛ましかった。
(つづく)
【内山義之】
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