【能登現地レポート(2)】今なお残る地震の影響
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能登半島地域における石川県区域は約2,173km2(富山県区域を含め全体では約2,404km2)で石川県の面積(約4,186km2)の約半分を占める。実際に車で走ってみると地図では計り知ることのできないほどの奥行きを感じた。それもあって能登半島地震では輪島市と隣の珠洲市で被害状況に違いが生じている。
今回の地震は、能登半島北部直下の活断層が上下方向に動いた逆断層型の地震で、その動きにより陸部がせり上がり、輪島市の沿岸では最大約4mも隆起したといわれている。そのため津波による浸水が起こりにくかった。一方、珠洲市は浸水で、より大きな被害を受けた。地震の影響といえば、ビルや家屋など建築物の倒壊や津波を思い浮かべる人が多いと思うが、輪島市では地面自体が倒壊した場所もあった。
輪島市に入ると、ブルーシートで屋根を覆った民家の姿を数多く目にすることになった。ほとんどの住宅が古い木造戸建で、なかには生活感が感じられない家もあった。地震後に転居した人たちも多く、輪島市の人口は震災前の2023年4月時点で約2万3,000人だったが、震災後の人口は2万1,572人にまで減少している。
その後、市中心部にある道の駅へと向かったが、道中では大きく傾いた電柱や将棋倒しとなり倒壊している複数の家屋など、能登半島地震の爪痕が生々しく残されていた。お昼時、道の駅に併設されている飲食店には10名ほどのお客さんがいたが、道の駅自体にはまったく商品が置かれておらず、稼働していなかった。震災から7カ月超が経過したが、いまだ多くの人々の日常は戻ってきていない。
【内山義之】
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