主食用コメの流通量が減少して、全国の小売店などで品薄状態が続いている問題で、新米の流通が始まったことで、9月には品薄が解消されるとの見通しが広まっている。
こうしたなか、ある米穀販売業者は「簡単にはいかない」と先行きに懸念を示す。地域や銘柄によって品質のバラツキが大きいからだ。同社が最近仕入れたコメの品質は、決して良いものではなかった。酷暑や台風の影響などで、今後出てくる銘柄の品質も見通しがつかない状況だ。別の業者も、「毎年安定している佐賀産は今年も期待できるが、そうでない地域、銘柄は覚悟しないといけない」と気を引き締める。
今後は高品質のコメの取り合いになることが必至の状況で、業界関係者は「品薄が解消されても価格は高止まり、場合によっては上昇もある」と指摘する。収穫が終わる11月まで、予断を許さない状況が続きそうだ。
【鹿島譲二】
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