2024年11月21日( 木 )

【BIS論壇 No.457】ニューオーリンズジャズ

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 NetIB-Newsでは、日本ビジネスインテリジェンス協会理事長・中川十郎氏の「BIS論壇」を掲載している。
 今回は8月31日の記事を紹介する。

浅草公会堂 イメージ    さる8月29日、浅草公会堂で本場米国「浅草ニューオーリンズフェステイバル」が開催され、BIS文化部会関係者10数名が参加。BIS創設以来、32年間の長きにわたり名誉顧問としてご指導をいただいているドクター中松氏もご多忙にもかかわらずご参加いただいた。同氏は東大のダンス部を創設されたと伝えられており、その関係もあってジャズにもご興味がおありなのだろうと推察される。

 筆者とジャズの関係については、1980年代に6年間、商社のニューヨーク駐在員として、日本からのお客さんをマンハッタンのホテルのジャズ演奏にご案内したり、ニューヨーク南端のソーホーにある有名なジャズ店に案内したりしたことから縁ができた。

 大学教授に転身し、東京経済大学のゼミ生をニューヨーク、ワシントンに引率。たまたまブラジル・リオでご縁のできた小野田寛郎元陸軍情報将校ご夫妻がブラジルの出張帰国途次、ニューヨークに立ち寄られた。小野田氏は若いときに商社の田島洋行に就職、中国・漢口支店で漆の輸入を担当した。同じビルにニチメン(現・双日)もあり、ニチメンの若手とよくダンスホールに行き、ジャズダンスも楽しんでおられたとのこと。早速、小野田ご夫妻をゼミ学生とともにニューヨークの有名なジャズバー“バーズネスト”にご案内した。

 バーズネストでは、日本でも有名な秋吉敏子さんと夫のタバキン氏が演奏されていた。秋吉さんは小野田氏がフィリピンのジャングルで約30年間孤軍奮闘されたことに感激し、名曲「将軍」を作曲されており、小野田氏との面会を非常に喜ばれた。

 その後、秋吉敏子さんご夫妻が青山の有名な「ブルーノート」でジャズを演奏されるというので、小野田ご夫妻を筆者夫妻で招待した。秋吉敏子さんとタバキンご夫妻は特別に「将軍」を演奏され、小野田氏がことのほか喜ばれた。その後、楽屋で長時間懇談された。

 90年代初め、米国競争情報専門家協会国際会議がニューオーリンズで開催された。筆者は「日本総合商社の情報収集と国際ビジネスへの活用法」について講演を依頼された。講演後、参加者一同がミシシッピ川の遊覧船に招待された。その船上で有名なジャズ演奏があり、その後、さらにフレンチ・クオーターやバーボン・ストリートのジャズ店をはしごして本場のジャズを夜遅くまで堪能した。

 そのニューオーリンズの有名ジャズ楽団、トーマスフィッシャー&ジャズオールスターズを浅草おかみさん会が30年近くも毎年浅草に招聘。本場のジャズを日本人に紹介するなど、ご尽力されており、頭が下がる次第だ。浅草とニューオーリンズのさらなる文化交流を期待したい。


<プロフィール>
中川十郎(なかがわ・ じゅうろう)

 鹿児島ラサール高等学校卒。東京外国語大学イタリア学科・国際関係専修課程卒業後、ニチメン(現:双日)入社。海外駐在20年。業務本部米州部長補佐、米国ニチメン・ニューヨーク開発担当副社長、愛知学院大学商学部教授、東京経済大学経営学部教授、同大学院教授、国際貿易、ビジネスコミュニケーション論、グローバルマーケティング研究。2006年4月より日本大学国際関係学部講師(国際マーケティング論、国際経営論入門、経営学原論)、2007年4月より日本大学大学院グローバルビジネス研究科講師(競争と情報、テクノロジーインテリジェンス)。

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