2024年11月24日( 日 )

「一方勝」より「三方良し」 Win-Winな関係構築を目指す

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(株)三和興業

 (株)三和興業は1963年創業。大規模商業施設や病院、民間施設や官公庁施設などの解体と産業廃棄物リサイクル事業を手がけており、県内屈指の実績を誇る総合環境企業だ。現在、古賀市、飯塚市と篠栗町にプラントを設けて、解体工事からリサイクル製品の製造・販売まで行っている。

「地域の役に立ちたい」 社会貢献活動に尽力 

篠栗町と包括連携協定を締結
篠栗町と包括連携協定を締結

 積極的に社会貢献活動に取り組んでいる(株)三和興業は、2019年10月に福岡県篠栗町と包括協定を締結した。同協定は、篠栗町と三和興業がそれぞれの人材、知識、サービスなどの資源を活用して協力することで、より豊かな地域の発展(まちづくり)に寄与することなどを目的としている。連携、協力する項目は、災害対応や地域のエネルギーに関すること、教育や福祉など全6項目にわたっている。 

大規模太陽光発電所「ふくおかエナジーパーク」
大規模太陽光発電所「ふくおかエナジーパーク」

    同社は篠栗町内の篠栗SRC(サステナブルリサイクルセンター)を拠点に、産業廃棄物中間処理や、リサイクル製品および道路・土木材の製造・販売、太陽光発電によるクリーンエネルギー事業を進めており、分別が困難な混合産業廃棄物は篠栗SRCで精選別してリサイクルしている。 

 22年8月にキッザニアの企画・開発を行うKCJ GROUP(株)と「キッザニア福岡オフィシャルアクセラレーター契約」を締結した。同年12月にキッザニア福岡主催の「福岡ドリームフェスティバルin福岡大学」に出展。同社の大山哲寿代表取締役社長は「子どもたちは、我々が思った以上に我々の仕事に興味をもってくれました」と語る。同イベントで、廃材を活用したオリジナル商品を開発するワークショップを開催したところ、真剣に取り組む子どもの姿を目の当たりにし、環境への意識が以前より高まっているのを改めて実感したという。 

(株)三和興業 大山哲寿代表
大山哲寿代表

    社会貢献活動に力を入れている理由として、大山氏は青年会議所に所属していた時期にまちづくりに関する取り組みに携わった経験を挙げた。「長きにわたってお世話になっている地域に、会社として何か役に立てることはないだろうか」と日々考えるようになったという。 

 経営においては、近江商人の心得である「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の「三方良し」の考えを実践しているという。協力業者との関係性においても同様で、「その時だけの付き合いではなく、永続的な関係性を築くことが何よりも重要だと考えています。常に真摯・丁寧な対応をし、お互いがWin-Winになれるように心がけている」(大山氏)。 

企業永続のために新風を送り込んで組織を循環

 昨年4月に創業60周年を迎えた三和興業。長きにわたって事業を継続できた要因について、大山氏は、まずは施工に集中し、その延長線上でリサイクル事業に進出したことが要因だと語る。「まったく別の分野に手を出すのではなく、求められるものに対して可能な範囲で応えてきた結果ではないか」(大山氏)。かつては東京支店を出す話もあったが、東京進出に時間を取られることが会社にとってプラスになるのかと考えた結果、福岡に軸足を残すことを決断したという。 

 大山氏は、企業を永続させていくために「新たな血を注入し続けること」が必要だと確信している。「経験豊富な社員が数多く在籍してくれるのはありがたいが、それに満足しているだけではいけない。『会社は人があってこそ』だと思うので、絶えず新たな血を入れて組織を活性化させ続けていかなければならない」(大山氏)。 

 「(同社が継続発展するためには)若い方が働きたいと思ってもらえるように、業界全体で魅力の向上に取り組んでいかなければなりません。すべての産業に関わることではありますが、我々の業界はとくにSDGsに貢献できる仕事ではないかと思います。理解してもらえないことも多いですが、丁寧に我々の行っていることを説明して、1人でも多くの若者が興味をもってくれることを願っています」(大山氏)。

 三方良しの理念はそこにも垣間見える。業界全体を活性化することが同社の人材獲得につながり、さらに同社の魅力が若い世代に伝わることで業界全体が活性化される、この好循環を回し続けることこそが自社が発展する基盤になるという大山氏の視点の高さ。これこそ、三和興業の継続・発展の原動力であることは間違いない。

福岡空港国内線立体駐車場 解体工事
福岡空港国内線立体駐車場 解体工事

<COMPANY INFORMATION>
代 表:大山哲寿
所在地:福岡市東区千早2-2-43 sanwaビル3F
設 立:1986年2月
資本金:3,000万円
TEL:092-671-1855
URL:http://www.sanwa-iec.co.jp

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