2024年12月26日( 木 )

衆院選最終盤情勢・福岡7区や11区でも野党系が優勢に

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 衆院選は最終盤に入ったが、報道各社の情勢調査によると自公両党で過半数割れとなる可能性が高まってきたという。

 今回の選挙で自民党は、派閥の政治資金をめぐる問題を受け、強い逆風にさらされている。23日には共産党機関紙『しんぶん赤旗』が、自民党が派閥の裏金事件を受けて非公認とした無所属候補(党籍はある)の党支部に2,000万円を支出していたことを報じ、国民の間では、「第二の裏金だ」と怒りが沸騰している。

 同日、博多駅前で行われた共産党の田村智子委員長の演説は、タイムリーなもので、党員や支持者以外の一般市民も足を止めて、耳を傾けていた。物価高などで生活が厳しい国民が増えるなか、「政治家だけが、なぜ許されるのか」という「怒りのマグマ」が満ち満ちていた。

 国民の怒りは投票行動につながっており、福岡県内11選挙区のなかで、8区を除いた10選挙区において野党系が優位、あるいは接戦となっている。2区や3区は都市部で、リベラルな層も少なくない地域であり、これまでも与野党が競り合ってきた。

7区と11区、最新情報の衝撃

 今回、衝撃が広がっているのは福岡7区と11区で、報道各社の最新情報では、野党系が自民前職を上回っているという。

 7区は、福岡県南の八女市や大牟田市を選挙区とする農村地域。古賀誠元幹事長の地盤であり、元秘書の藤丸敏氏が議席を守ってきた。

 今回の選挙でも、序盤は、藤丸氏の優勢が伝えられていたが、この数日で、立憲新人で元海上保安大学校教授の亀田晃尚氏が追い上げ、一部の調査によると、亀田氏が優勢に転じたようだ。

 7区以上に衝撃が大きいのは、田川市や行橋市などを選挙区とする県東部の福岡11区だ。自民党の重鎮、武田良太氏が維新の新人・村上智信氏と競り合っているが、直近の情勢調査では、村上氏が武田氏をややリードしているという情報もある。

 7区も11区も農業や中小商工業が中心の保守的な地域で、長年、自民党の固い支持基盤であったが、組織・団体に依存した自民党の伝統的な選挙手法が、地方でも通用しなくなってきている。27日の投開票までに情勢が変化する可能性はあるが現在の情勢は、もはや自民党の利益誘導型の政治では広範な国民の生活向上につながらないということに対する、国民のたまりにたまった怒りのエネルギーの表れだとみるべきだろう。

 福岡県民の皆さん、今回の選挙は日本が変わるチャンスです。ぜひ、投票に行っていただきたい。

【近藤将勝】

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