2024年12月23日( 月 )

「国民だまし党」「国民自民党」玉木代表が再び石破政権延命アシストの虚偽発言(事実誤認)

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 「国民だまし党」「国民自民党」と呼ぶのがぴったりの国民民主党の玉木雄一郎代表が8日、外国人特派員協会の会見で石破政権の延命をアシストする虚偽発言(事実誤認)を繰り返した。6日の本サイト記事「石破政権延命アシストの玉木代表の嘘八百(事実誤認) 決選投票白票の根拠瓦解」で紹介した通り、玉木代表は5日の会見で以下のように述べた。

 「(民放番組に共に出演した)馬場代表にも直接聞いたが、維新もれいわも野田とは書かない」「私たちの28票はどちら(石破首相と野田代表)に入れても結果に影響はおよぼさない」「我々が『野田さん』と書いて結果を変えることができるのであれば、さまざまな判断もあったかもしれないが、今の状況で仮に立憲民主党代表の名前を書いたとしても、野田さんが総理に選ばれることはない。我々が(首班指名選挙の結果に)変化をおよぼすだけの(議席)数をもっていない」

 しかし維新の馬場代表は条件付ながら決選投票で野田代表と書く可能性があると発言(先の記事で紹介)。れいわ新選組の山本太郎代表も消費税5%減税を条件に野田代表と書く考えを表明(10月28日の時事通信「首相指名、5%減税が条件 れいわ代表」)。

 維新もれいわも野田代表と書かないことを最終決定していなかったのだ。先の記事のタイトルが「石破政権延命アシストの玉木代表の嘘八百(事実誤認) 決選投票白票の根拠瓦解」となったのはこのためだ。

 しかし玉木代表は、6日の外国人特派員協会でも同じ虚偽発言をした。

<「首班指名選挙では決選投票でも党議拘束をかけるのか?」と尋ねられた玉木代表は「党議拘束はかける。そして投票は石破氏にはしない。民意は政治とカネの問題で与党に過半数を与えなかった。我々が石破氏に投票することはまずない」と答えたうえで野党第一党である立憲民主党の野田代表の名前も書かない理由を2つ述べた。「私たちは28議席しかないので、野田氏と書いても過半数を取れない。日本維新の会もれいわ新選組も書かないと言っているので、我々が野田氏に書いても有意な変化を起こすことはできない。だから玉木雄一郎と書こうというのが理由の1つ」>(8日のABEMA NEWS)。

 5日の定例会見での虚偽発言(事実誤認)を8日の外国人特派員協会での会見でも繰り返したことになるが、3日間で状況の変化が起きている可能性があるので、8日の野田代表会見で次のように確認してみた。

 ――(10月30日の野田代表との党首会談後に)馬場代表は政治改革の本気度によっては決選投票で野田さんと書く可能性があるというふうに会見で言ったのですが、その回答はまだないと。

 野田 (維新の藤田)幹事長に(立民の本気の政治改革に関する)ペーパーをお渡しして、さらなる判断を仰ごうと。それ以上のことはありません。あくまで各党の判断です。

 依然として回答待ち状態であるということだ。維新から「首班指名で野田代表とは書かないと決定した」と通告されたことはなかったのだ。

 玉木代表の虚偽発言(事実誤認)は、馬場代表の発言の変化を無視したことが原因である。玉木代表にはまだ読んでいただけていないようなので、再度の関連部分を引用する。

<10月29日放送のBSフジ『プライムニュース』で馬場代表は、首班指名決選投票について「どちらかに入れると軍配をそっちに上げるということだ。軍配を真ん中に据えておけば、いつでも物言いをつけたりできる」と発言、石破首相にも野田代表にも投票しない考えを示していたが、30日の党首会談後の囲みで、大義や具体的な政治改革案があることを条件にしながらも野田代表と書く可能性を全否定はしなかった。31日の朝日新聞が「『立憲・野田首相』へ投票要請に共産は前向き検討、維新『大義を』」という見出しで報じたのはこのためだ>(6日の本サイト記事)。

 白昼堂々と虚偽発言を繰り返して石破政権延命アシストを正当化しようとする玉木代表にはあぜんとするが、「国民だまし党」「国民自由党」と呼ぶのがぴったりの国民民主党関係者の発言には、十分なファクトチェックをかけることが重要なのだ。

【ジャーナリスト/横田一】

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