留学生向け合同企業説明会 留学生の熱気にあふれ、企業は中核人材を求める(前)
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11月22日、アクロス福岡地下2階イベントホールで、福岡県などの主催による留学生向けの合同企業説明会が開催された。
参加した企業は福岡県内外から31社。参加した留学生は、事前の来場予約で180名、オンラインでの参加が65名で、25年4月入社を目指して、日本の大学院・大学・短大・専門学校に在籍する学生らの真剣な眼差しと熱気が会場にあふれていた。
留学生たちは事前に求人票と資料を見て、会場でお目当ての企業を探し、各企業のブースで担当者から詳しい話を聞いた。そして名前と連絡先が書かれたカードを企業の担当者に渡していた。
参加企業は外国人材への期待と、自社の受け入れ体制をアピール
参加している企業に、外国人留学生に対する自社のアピールポイントや外国人採用の姿勢などを聞いた。
久留米市内で聖マリア病院を運営する社会医療法人「雪の聖母会」は、海外の提携先の医療法人とやりとりがあるとして、日本人・外国人を問わず、英語に堪能な人材を求めている。同法人の担当者は、充実した経営基盤を背景として、「日本で働きながら海外とやり取りする経験を積みたい外国人材にとって、当法人は有意義な就業機会を提供することができる」と自信を見せた。
みやま市で配管用ヒーターとファインセラミックスの製造販売を行うラックデザイン(株)の竹下哲司社長は、「当社の社員15名のうち、すでに4名は外国人。彼らは会社を支える中核人材に育っており、なくてはならない人材だ」と語る。そして「会社の成長とともに、彼らもキャリアアップができるそのような会社を目指している」としたうえで、ともに働く外国人材のキャリアップも念頭に置いた事業の拡大戦略を考えていると語った。
唐津市で地盤改良機、掘削機、杭打機といった建設機械を製造する(株)ワイビーエムは、機械設計に携わることができる人材を、日本人・外国人を問わず採用している。総務部副部長・論手直樹氏は「すでに同職種で外国人の採用実績があり、能力がある人材を採用したらそれが外国人だった」と語り、外国人材への期待の高さを示した。論手氏は認定心理士として心理相談員もかねており、社員のフォローに対する同社の手厚い姿勢もうかがわせる。
同じく唐津市から参加した宮島醤油(株)は、今回の参加企業のなかでは最も留学生の関心を集めた企業の1つだったようで、ブースは常に留学生でいっぱいだった。同社企画部長・北川盛朗氏は、「今回、留学生向け説明会に初めて参加した。求人票に海外事業に携わる職種を募集していることを書いただけで、事前に、とくに外国人材の採用について別のかたちでアピールしていたわけでもない。しかし、これほどたくさんの学生に当社に関心をもってもらって本当に驚いている。学生たちがどのような仕事を求めているのかよく分かった」と手ごたえを語った。
福岡市内でITコンサルティングやアプリ開発受託などを行うBrain Power Solutions(株)の鄧国慶社長は、「当社はインターンシップ期間を半年間設定している。留学生の事情に合わせて柔軟に対応しながら、できるだけ長い時間をかけることで、留学生には当社の仕事を理解してもらうことでき、当社も留学生の特性を理解することができる、お互いによく理解しあうことが何よりも重要だ」と語る。同社のブースには中国人をはじめとして熱心な学生が何人も訪れ、直接社長からインターンシップなどについて説明を受けており、相互理解に対する会社の熱心な姿勢は学生にも好感をもって受け止められたようだ。
(つづく)
【寺村朋輝】
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