2025年01月08日( 水 )

福岡商工会議所の新年祝賀会、今年の言葉は「凛」

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 7日、福岡商工会議所主催の新年祝賀会がホテルニューオータニ博多にて開催された。今年は970名の会員が出席し、盛大な新年の幕開けとなった。

 新年挨拶で谷川浩道会頭は、福岡の中小企業が直面する厳しい経済状況について触れ、「賃上げの促進や人手不足の解消、そして価格転嫁の適正化が地域経済の活性化に不可欠である」と強調。とくに中小企業が抱える取引適正化の問題に対して、「コスト増加分の価格転嫁が適切に行われなければ、政府の掲げる賃金と物価の好循環は実現しない」と述べ、今年度の重点施策として取引適正化を掲げていく方針を示した。

 さらに、短期的な支援だけでなく、規制緩和や経済構造改革を通じて中長期的な企業成長を促進することの重要性を訴え、「自らの力で逆境を乗り越える中小企業を徹底的にサポートする」と力強く宣言した。 

 毎年恒例となる福岡商工会議所が選ぶ今年の言葉には「凛」が選ばれた。谷川会頭は「凛」という言葉に込めた思いについて、「どんな困難な状況でも心を引き締め、自らの信念を貫く姿勢が今こそ求められる」と説明。昨年相次いだ企業や行政の不祥事にも言及し、「毅然とした態度で新しい時代を切り拓く決意を胸に、共に前進していこう」と会員にエールを送った。 

 祝賀会は終始和やかな雰囲気のなか進行し、会場には新年を迎えた活気と未来への期待が満ちていた。福岡商工会議所は「凛」の精神を掲げ、25年も地域経済の発展に向けた力強い歩みを続けていく。 

【児玉崇】

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