2025年01月22日( 水 )

人権・人命尊重欠落の斎藤知事

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 NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は「検察、警察は、斎藤元彦氏陣営の公選法違反事案について迅速かつ厳正な対応を示すべきだ」と訴えた1月20日付の記事を紹介する。

兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる問題で設置された百条委委員を務めた元兵庫県議会議員・竹内英明氏が死去したと報道された。竹内氏は兵庫県議の5期目任期途上の昨年10月に議員辞職した。百条委委員も務めていた。報道は竹内氏が自死した可能性を伝えている。

斎藤知事のパワハラ疑惑などを告発した元県民局長も昨年死去した。これも自死と伝えられている。元県民局長、ならびに竹内元議員のご冥福を心からお祈り申し上げたい。

元県民局長は斎藤知事の問題を外部に通報した。兵庫県には内部通報窓口があるが元県民局長は信頼できる窓口ではないと判断したと見られる。

斎藤知事を筆頭とする兵庫県は元県民局長による告発が行われると、直ちに犯人捜しに着手。元県民局長が発信者であると特定し、公用PCを押収。その公用PCに保存されていたと見られる元県民局長の個人データを基に元県民局長への揺さぶりをかけたと見られる。

元県民局長が行った告発は「公益通報」に該当する可能性が十分にあるものだった。従って、兵庫県は元県民局長に対する対応を慎重に進める必要があったが、現実の対応は真逆だった。

斎藤知事は「嘘八百、公務員として失格」と述べて元県民局長を直ちに懲戒処分した。この対応が適切ではないとの議論が浮上して百条委が設置された。百条委に元県民局長が招致されて証言することが決定されたが、斎藤知事サイドの勢力が公用PC押収によって入手した元県民局長の個人データを公開すると脅しをかけたと見られる。しかし、元県民局長が公用PCに個人データを保存したことが不適切であったとしても、その個人データを外部に漏洩することも、その個人データ内容を公開すると脅迫することも許される行為ではない。

百条委での証言予定期日の直前に元県民局長は死去した。「死をもって抗議する」との内容の書面が残されていたと伝えられているから自死の可能性が高いと見られている。

今回死去した竹内英明元県議は斎藤知事のパワハラ問題などを追及していた。このことについて、斎藤知事支援勢力から激しい攻撃を受けてきたと伝えられている。百条委委員長を務めた奥谷県議に対しても激しい攻撃が展開されてきた。こうしたことから竹内氏が激しい誹謗中傷を受けて、そのことが影響して自死したのではないかとの憶測も生まれている。しかし、政治の世界では「自死に見せかけた他殺」が横行しているといわれる。竹内氏の死去についても慎重な原因究明が求められる。

斎藤知事問題については斎藤氏支持勢力と斎藤氏批判勢力との間で真逆の主張が展開されている。

※続きは1月20日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「人権・人命尊重欠落の斎藤知事」で。


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