2025年01月22日( 水 )

イオン九州、業績予想を下方修正 節約志向に対する生活応援施策などで営業利益15%減

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 21日、イオン九州(株)(本社:福岡市博多区、中川伊正代表)は、2025年2月期(24年3月~25年2月)の通期業績予想を24年4月に公表された当初予想から下方修正した。

 修正後の連結業績予想では、営業収益が5,300億円(当初予想比0.7%減)、営業利益が90億円(同15.1%減)、経常利益が93億円(同12.3%減)に減少する見通しで、当期純利益は53億円(同3.9%増)に上方修正された。

 個別業績についても、営業収益が5,260億円(同0.6%減)、営業利益が99億円(同13.9%減)、経常利益が102億円(同10.5%減)に修正されたが、当期純利益は58億円(同3.6%増)に増加すると予測している。

 今回の修正の背景について同社は、消費者の生活防衛意識の高まりや、それに対する同社の生活支援施策の強化があるとしている。「しあわせプラス」や「トップバリュベストプライス」などの施策を通じて需要を喚起し、下半期の営業収益はほぼ当初計画通り進捗している。12月度には既存店売上高が前年同月比105.2%を記録するなど、堅調な伸びを見せた。しかし、生活支援施策の強化により売上総利益率が低下し、経費面では店舗DX投資や新規出店、既存店活性化にともなうコスト増が業績を圧迫した。とくにセルフレジや電子棚札、省力化什器の導入により人時生産性が改善(12月度106.8%)したものの、人的資本投資の増加や夏場以降の高気温による電気使用量の増加が重荷となり、営業利益と経常利益は当初計画を下回る見通しとなったとしている。

 今後について同社は、成長に向けた先行投資と生活支援施策の両立を図りながら、業績改善に向けた取り組みを強化する方針としている。

【寺村朋輝】

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