野田佳彦代表という絶望
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NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は「2011年の民主党代表選で野田氏が選出された背景に財務省の跋扈があったと見られている」と指摘する2月18日付の記事を紹介する。
衆議院予算委員会が重要な局面を迎えている。石破内閣は予算の年度内成立を目指す。しかし、与党は衆院過半数を割り込んでいる。野党の協力がなければ予算案は衆院を通過しない。
石破内閣が取り込みの対象にしているのが立民、維新、国民。この野党三党が結束すれば与党に要求を呑ませることができる。しかし、結束せず、一部が石破内閣に加担すれば、他は切り離され、協力した政党は自公政権と同一化する。
野党の行動を見ると、結束して自公政権に対峙するのではなく、自公政権に取り入り、同一化を目指しているようにしか見えない。
予算案のなかで最大の焦点になっているのが〈高額療養費制度改悪〉。日本国民にとっての命綱。高額の費用を要する医療。しかし、誰もが直面し得る問題。高額な医療費について本人負担に上限を定めている。それでも決して低い負担ではない。子供があり家計を支える必要がある者にとっては、現在の負担水準でギリギリのライン。その本人負担の激増が提案されている。
これは重病を患う国民に対する〈死刑宣告〉。手を付けてはいけない領域。政府の予算は無駄の塊。無駄の塊に手を付けるのが先だ。
高額療養費を切って万博に散財することに国民の誰が賛成するというのか。ロケットに兆円単位の補助金を投下して国民の命綱を切るのか。民間の半導体工場建設に兆円単位の補助金を投下して国民の命綱を切るのか。論議も不十分。まずは、制度改悪を凍結することが先決。野党は結束して制度改悪凍結を要求するべきだ。
政府が要求を受け入れなければ最終的には予算案を否決する。野党が結束すると予算案は否決される。しかし、野党から抜け駆けが出ると予算案は衆院を通過する。衆院の優越があるから予算は成立することになる。
立憲民主は高額療養費制度改悪凍結を求めている。維新と国民が足並みを揃えれば自公は譲歩するしかない。
メディアが散々持ち上げてきた国民民主。高額療養費制度改悪凍結に自公が応じないなら予算案に賛成しないことを明言するか。維新も同じ。維新と国民が制度改悪凍結を主張しないなら、維新と国民は主権者国民の敵になる。
これら2党をもてはやすメディア情報を排除する必要がある。立憲民主は高額療養費制度改悪凍結を求め、自公が応じなければ予算案に反対する必要がある。採決を阻止し、審議を止める強い行動に出るべきだ。
維新、国民が賛成に回る情勢で立民が採決に応じれば予算は成立する。これは予算の年度内成立に協力する行動になる。国民の側に立ち、高額療養費制度改悪凍結を求めるなら、審議拒否、採決阻止などの徹底抗戦行動を取るべきだ。
予算案が可決されることを承知で採決に応じるのは〈八百長試合〉。〈学芸会国会〉。〈高額療養費〉の問題は国民の命の問題。生存権の問題だ。
※続きは2月18日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「野田佳彦代表という絶望」で。
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