福岡市内で食中毒が多発 ノロウイルスに注意
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福岡市の飲食店3店舗においてノロウイルスによる食中毒が相次いで発生し、福岡市保健所が処分を行った。
福岡市中央区の飲食店では、3月12日に食事をした30代女性3人全員が、14日午前2時頃から下痢や嘔吐などの症状を訴えた。検査の結果、利用客3人と調理従事者1人からノロウイルスが検出された。症状と潜伏期間、疫学調査の結果から食中毒と断定され、3月22日正午~24日正午まで48時間の営業停止処分となった。
また同市東区の飲食店では、3月15日に食事をした16人のうち8人が翌日から下痢や発熱、嘔吐などの症状を呈し、6人の便からノロウイルスが検出された。同施設に対しては再発防止策の検討や衛生教育の徹底、HACCPに基づく衛生管理が指導された。
さらに同市博多区の飲食店は、3月16日に約80人の客が訪れたが、そのうち20人が下痢、発熱などの症状を発症。9人中5人の便からノロウイルスが検出され、営業終了日の21日をもって営業施設が撤去されることとなった。
ノロウイルスは冬季を中心に流行し、感染から24~48時間で嘔吐や下痢、腹痛、発熱などの症状が現れる。症状は通常2~3日で治まるが、ウイルスは症状が治まった後も1週間~1カ月程度、便として排出され続けるため、感染拡大の恐れがある。
予防には手洗い・うがいの徹底が基本であり、食品は中心部まで85~90度で90秒以上の十分な加熱が重要。アルコール消毒はほとんど効果がないため、次亜塩素酸ナトリウムを用いた消毒が推奨される。とくに吐物や排泄物を処理する際は使い捨て手袋やマスクの使用が求められる。
【寺村朋輝】
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