ふくおかFG、25年3月期決算 経常利益は81.9%増の大幅増益

 12日、(株)ふくおかフィナンシャルグループ(本社:福岡市中央区、五島久代表)は2025年3月期の連結決算を発表した。それによると、経常収益は4,557億1,100万円(前期比12.6%増)、経常利益は1,035億9,400万円(同81.9%増)、当期純利益は721億3,600万円(同17.9%増)となった。

 決算要因を主な収益と費用別にみると、金利上昇による資金運用収益の改善が大きく貢献した。貸出金利息は2,014億1,900万円(前期比11.9%増)、有価証券利息配当金も1,071億6,300万円(同24.8%増)と大幅に伸びた。とくに企業向け貸出と住宅ローン残高が拡大し、安定的な収益源として機能した。

 一方で資金調達費用も上昇した。預金利息は227億100万円(前期比71.7%増)、債券貸借取引支払利息も431億7,800万円(同ほぼ横ばい)で推移。金利上昇の恩恵を受けながらも調達コストも上昇したかたちだが、差し引きではプラスに働いた。

 また、役務取引等収益は744億7,800万円(同10.0%増)となり、法人顧客を中心とした手数料収入も安定的に推移した。加えて、グループ再編やシステム統合効果により経費の増加が抑制され、営業経費は1,589億600万円(前期比5.3%増)にとどまった。

 来期(2026年3月期)の業績予想については、経常利益1,170億円(前期比12.9%増)、当期純利益800億円(同10.9%増)とし、増益基調を維持する見通し。

【寺村朋輝】

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