小野建、25年3月期決算は減収減益 関東・関西などの減益大きく

 15日、小野建(株)(本社:北九州市小倉北区、代表:小野建)は2025年3月期の連結決算を発表した。それによると、売上高は2,719億4,200万円(前期比3.5%減)、営業利益は68億1,000万円(同17.2%減)、経常利益は69億200万円(同17.3%減)、当期純利益は48億8,500万円(同15.2%減)で、減収減益となった。

 決算要因としては、主力の鉄鋼商品販売事業において、販売単価の軟化と販売数量の減少が響き、売上・利益ともに下押しされた。加えて、物流費や人件費、減価償却費の増加により販管費が膨らんだ。これに対して、佐賀・山口営業所の新築移転や静岡センターの新設を通じた体制強化、在庫および加工設備の拠点間連携による効率化を進めたが、収益面の改善には至らなかった。

 セグメント別では、九州・中国エリアの売上高は1,528億3,600万円(前期比1.2%増)、セグメント利益は41億2,600万円(同2.9%減)で、工事請負事業の伸長と子会社の寄与で売上は伸びたが、鉄鋼商品の利益率低下が響いた。関西・中京エリアは売上高662億3,800万円(同9.4%減)、セグメント利益10億3,600万円(同34.2%減)と大幅減益。関東・東北エリアも売上高528億6,600万円(同8.4%減)、セグメント利益16億9,400万円(同29.5%減)で、とくに販管費の増加が利益を圧迫した。

 来期(26年3月期)の業績予想については、売上高は2,757億円(前期比1.4%増)、営業利益は61億円(同10.4%減)、経常利益は60億円(同13.1%減)、当期純利益は40億円(同18.1%減)で、増収も引き続き減益を予想している。 

【寺村朋輝】

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