ミスタープロ野球・長嶋茂雄氏が死去

　巨人軍の元選手・監督だった長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督が3日午前6時39分、肺炎のため、都内の病院で死去した。89歳だった。

　1936年、千葉県臼井町（現・佐倉市）生まれ。佐倉一高（現・佐倉高）、立教大を経て、58年に巨人に入団。59年の天覧試合でサヨナラ本塁打を放つなどの活躍を受け、国民的な人気が高まり、「ミスタープロ野球」などと呼ばれた。

　王貞治選手（現・福岡ソフトバンクホークス会長）とともに「ON」として活躍し、65年からのV9の中心選手として、黄金時代を築き上げた。

　背番号「3」は巨人軍の永久欠番。74年、「わが巨人軍は永久に不滅です」との言葉を残し引退したことも有名だ。現役引退と同時に巨人監督に就任し、2度のリーグ優勝を果たした。さらに、93年に巨人監督に復帰し、以降3度のリーグ優勝、2度の日本一に輝いた。01年に勇退し、終身名誉監督となった。

　03年、アテネ五輪アジア予選で監督として日本代表を率い、予選を突破したが、翌年3月、脳梗塞を発症し、五輪での指揮を断念した。

　王貞治監督率いる福岡ダイエーホークスと対戦した2000年の日本シリーズは、「ON対決」と呼ばれ、大きな注目を集めた。ダイエーの2連勝後、長嶋監督が率いる巨人軍が4連勝し日本一となった。再戦が期待されたが、かなわなかった。

【田中直輝】