東芝、富士通、VAIO、3社事業統合を目指す
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(株)東芝(本社:東京都港区、室町正志代表)、富士通(株)(本社:東京都港区、田中達也代表)、VAIO(株)(本社:長野県安曇野市、大田義実代表)の3社がパソコン事業統合に向けて動き出した。年内にも基本合意し、来年4月には新体制として発足したい考えだ。
3社の、企業におけるパソコン事業の割合は東芝10%、富士通15%、ソニーのパソコン部門が独立したVAIOは100%。統合の際は、VAIOを存続会社とし、2社が事業を移管する可能性が高い。
統合すれば、現在、国内パソコンシェア首位のNECレノボグループを抜いてトップ企業となると期待されている。だが、検討すべき課題も多い。今回の統合は、縮小するパソコン市場のなかで収益性を高め、生き残るための策でもある。富士通はパソコン事業の分社を発表済み、VAIOも市場の悪化を受けてソニーが独立させたという背景がある。
そのなかで東芝は不適切会計問題が発覚したことから、パソコン事業の売却を含めたリストラを検討中である。不適切会計問題のダメージ、パソコン事業の赤字を、そのまま新会社に持ち込むわけにはいかないであろう。今後3社による検討を重ねるなかで、統合によって生み出される効果が乏しいと判断されれば、計画が断念する可能性もある。
だが北米市場に強い東芝、欧州市場に強い富士通、ブランド力が強いVAIOと、3社の市場にはそれぞれ独自の強みがあるだけに、新会社が誕生すれば、世界のパソコン市場と競合できる企業となることが期待されている。関連キーワード
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