【読者投稿】旧統一教会をめぐって

 NetIB-NEWSでは、読者のご意見を積極的に紹介し、議論の場を提供していきたい。
 今回は、「旧統一教会・九州宗教者有識者シンポを開催~教団会長への取材を拒否」ついての読者のご意見を紹介する。

 今回の統一教会の行動は、宗教法人解散命令取り消しを求める、つまり、公益法人として扱われることを求める団体として、許されることではない。そもそも宗教法人が公益法人であるのは、信教の自由を守ることが公益に適うからである。ところが、統一教会は正体隠し勧誘などで我が国の国民の信教の自由を侵害していたことが裁判でも認定されている。その時点で本来ならば公益法人の資格はなく、これまで公益法人格が取り消されなかったのは立法府と行政府の怠慢ではないだろうか?

 なお、統一教会はこの記事によると「60年間刑事事件はゼロで、この10年刑事はおろか民事でも裁判所が不法行為を認定していない」と主張したらしいが、①60年間刑事事件を起こしていないのが言い訳になるならば、日本共産党を公安調査庁が監視する必要もなくなってしまう。②宗教法人の存在意義である信教の自由を侵害するという重大な不法行為が僅か10年で許されると思っているのか という反論で足りる。公益法人の運営はある程度のオープンさが求められる。取材すら拒否している状態で、「10年前とは違う」という言い訳が通用するのか。

 また、本記事と直接の関係はないが、国外ではあるが韓鶴子氏の刑事事案の捜査が進んでいるという。教祖の文鮮明氏も実刑判決の前科がある人物であった。夫婦そろって犯罪者となれば、いくら国内の刑事事件で有罪になっていないからと言って、公益法人としての適格性が疑われることは言うまでもないであろう。仮に韓鶴子氏に有罪判決が下った場合、日本からの送金がその犯罪行為の資金源になっていないかの調査も必要になってくる。その調査すらも拒むようであれば、公益法人の資格はないと断ぜざるを得ないのではないか。

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