新日本科学、25年3月期中間決算は増収減益 通期も同予想

 7日、(株)新日本科学(鹿児島市、永田良一代表)は2026年3月期の連結中間決算を発表した。それによると、売上高は147億6,600万円(前期比18.1%増)、営業利益は4,900万円(同38.4%減)、経常利益は16億2,700万円(同11.0%減)、当期純利益は10億6,100万円(同20.3%減)で、増収減益となった。

 決算要因としては、主力のCRO(医薬品開発業務受託)事業が堅調に推移し、売上高は中間期として過去最高を記録したものの、営業減益となった。減益の主因は、カンボジア子会社から輸入するNHP(非ヒト霊長類)に関する未実現利益の会計処理見直しによる一時的減益影響(約6億7,000万円)、新研究棟稼働にともなう減価償却費の増加(前年同期比4億2,400万円増)、米国子会社Satsuma Pharmaceuticals, Inc.の経費増(前年同期比1億1,300万円増)の3点にある。

 CRO事業のうち、非臨床事業では欧米顧客からの受注が前期比62.1%増の59億2,200万円となり、受注残高も過去最高を更新。臨床事業では合弁会社・新日本科学PPDが為替の円高影響や顧客構成の変化により減収減益となった。セグメント別ではCRO事業の売上高141億4,700万円(同16.2%増)、営業利益22億600万円(同2.6%減)、トランスレーショナルリサーチ事業の売上高2,800万円(同64.7%増)、営業損失20億8,100万円(前年同期は18億4,300万円の損失)、メディポリス事業の売上高3億9,000万円(同73.0%増)、営業利益1,400万円(前年同期は2億2,100万円の損失)となった。

 通期(26年3月期)の業績予想については、売上高332億7,200万円(前期比2.6%増)、営業利益35億5,000万円(同18.9%増)、経常利益59億2,700万円(同8.1%減)、当期純利益35億5,000万円(同27.9%減)で、増収減益を予想している。

【寺村朋輝】

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