「根元から入る」九州物流革命 鳥栖発!内陸ハブ戦略、夢を貫く男の挑戦|宮﨑商事
<COMPANY INFORMATION>
(株)宮﨑商事
代 表:宮﨑智康
所在地:福岡県小郡市三沢5000-3
設 立:2005年9月
資本金:300万円
TEL:0942-75-5255
URL:https://www.miyazaki-logi.com
燃料費高騰や人手不足が続く物流業界で、九州・鳥栖の(株)宮﨑商事が変革を起こす。宮﨑社長は幼いころの夢を原動力に「根元から入る」発想で港から店舗前まで一貫設計し、従来の港湾至近という常識を覆す。人との絆を大切にする温かな人柄が支える革新への挑戦だ。
【目次】
- 人となりが築いた道
現場経験と創業期の苦難、撤退の教訓を糧に「約束を守り逃げない」を軸に設計思考を磨いた。 - 鳥栖地区での集中戦略
九州の結節点・鳥栖に資源を集中し、港滞留を減らして直送・仕分け・軽加工まで一貫し回転効率を高めた。 - 次世代物流の革新者
輸送と保管を超え、川上から川下までを一本で捉えてボトルネックを潰し、物流全体の最適化を実装する。 - 求人情報
人となりが築いた道
(株)宮﨑商事の代表取締役・宮﨑智康氏が物流の世界を志した原点は、小学生のころに見た「トラック野郎」の再放送だった。「その瞬間からトラック乗りになると決めていました。他の職業を考えたことは一度もありません」と振り返る。18歳で業界に入り、現場で汗をかきながら腕を磨くうちに、仕事の入り口から出口までを見渡したいという思いが芽生え、26歳で独立を決意した。
独立への挑戦は険しかった。各地の中古車店をめぐり、運命の一台を見つけて注文したものの、資金調達は想像以上に高いハードルだった。銀行では「2期分の確定申告をもってこい」と言われ、「確定申告って何ですか?」という状態。それでもあきらめることなく、苦労の末に融資を受けて念願のトラックを手に入れた喜びは、今も鮮明に覚えているという。
さらに創業期の資金繰りは想像を絶する厳しさだった。売掛金は手形で受け取り、割引業者に持ち込んで資金化し、車両の修理は町工場の親方に「必ず払います」と頭を下げて続けてもらう日々。そんななかで胸に刻んだのは、「運が良かったのではなく、約束を守り、逃げなかっただけ」という信条だ。
リーマン・ショックで荷が細り、一念発起して倉庫業に踏み出したときには、環境の激変に翻弄されて撤退も経験した。だがそこで学び直したことが、のちの躍進の核になる。単なる保管や輸送ではなく、顧客の全体最適に寄与するパートナーになること。失敗を糧に、現場感覚と設計思考の両輪を鍛えた。困難な局面で差し伸べられた数多くの助けに対し、今なお「恩返しを続けたい」と語る姿勢に、同氏の人柄がにじむ。
鳥栖地区での集中戦略
宮﨑商事の特徴は、鳥栖に経営資源を集中投下していることだ。「ここしかしないと決めています」と言い切る。その理由は、鳥栖が九州の交通結節点で、幹線と二次配送の切り替えが滑らかで、運行サイクルを高密度に回せるからだ。博多港に近いこと自体が価値だった時代から、いまや「回転効率が高い地点が価値」へと競争軸が移った。鳥栖はその新基準に合致している。
発想の中核は「根元から入る」だ。従来、港での一時保管や積み替え、地域倉庫、センター、店舗と多段階を経る流れは、工程ごとに待機とハンドリングが発生し、タイムロスとコストを生む。同社はここに切り込む。通関手続きから逆算し、コンテナを港で滞留させずに鳥栖の自社倉庫に直送。庫内で仕分けや軽加工まで一貫処理し、センター運営パートナーと連携して必要な場所へ最短動線で届ける。港湾でしか扱えないとされがちな重量物には、専用リフトや治具を先回りで配備。内陸側での処理能力を高めることで、無駄なハンドリングを根本から減らす設計だ。
このモデルは、幹線・二次・店舗前という各区間でのトラック稼働を滑らかにつなぎ、待機を圧縮し、往復の無駄を削る。現場から吸い上げたデータと経験知を基に、配車と庫内オペを一体で最適化するからこそ、少ない手数で高い成果が出る。重要なのは、規模をただ広げるのではなく、ルート設計、荷役設計、在庫設計を束ねて「全体の段取り」を磨き込むこと。鳥栖という舞台に、設備と人材と関係資本を重ねていくことで、日々の回転に強い体質をつくり上げてきた。
この集中戦略は外への発信にも表れる。九州内はもちろん、九州外の顧客にも鳥栖を起点とするメリットを丁寧に説明し、実地のテストや段階導入を重ねる。机上の理屈ではなく「やって見せる」ことで、内陸ハブの優位を共創的に証明していく姿勢が、信頼の輪を広げている。
次世代物流の革新者
「私たちは単なる運送業者ではなく、お客さまの物流全体を最適化するパートナーです」。宮﨑社長の言葉は、同社の選択を端的に示す。現場の痛点に踏み込み、必要な設備を投入し、配置と段取りを見直す。港や工場からエンドユーザーまでを一本の線で捉え、ボトルネックを潰し続ける。加えて、長年の地域密着で培った信頼を競争力の核として磨いてきた。
既存のやり方に満足せず、課題には即座に提案で応える。「輸送」「保管」という個別機能にとどまらず、川上から川下までの流れを聴き取り、トータルにコーディネートして成果へ結ぶ。喜ばれる実務が新たな相談を呼び、改善の輪は広がる。目指す姿は、鳥栖エリアの物流における「なくてはならない存在」だ。
一台のハンドルから始まった挑戦は、九州物流の未来図を描いている。「根元から入ってつくり直す」─その揺るぎない執念と革新への勇気。何より、人との絆を大切にする温かな心こそが、次の時代の物流を押し出すたしかな推進力である。
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