MSCベリッシマで航くツアー紀行文(5)クルーズ産業に関する調査

 さて、現在の世界のクルーズ産業はどのようなものなのか。ランキング形式で簡単に紹介する。

保有船舶数ランキング(グループベース)

順位:企業グループ/概要・保有船舶数(客船)

1位:カーニバル・グループ
 世界最大・複数ブランドを傘下に持つ総合グループ 保有数約94隻
2位:ロイヤル・カリビアン
 超大型船を多数所有し、世界第2位のクルーズグループ 保有68隻
3位:ノルウェージャン・クルーズラインHD
 米国の大手クルーズ船。中~大型船中心 約32隻
4位:MSCクルーズ
 急成長を遂げる欧州最大手のクルーズライン 約26隻
5位:ヴァイキング・オーシャン
 中型客船のブランドクルーズ(海洋クルーズ)約14隻
6位:TUIクルーズ
 ドイツ・欧州市場向けの中型(+関連ブランド) 大型船約12隻
7位:ポナン(Ponant)
 フランスのラグジュアリー。探検中心 約12隻
8位:ディズニー・クルーズ
 家族向けクルーズ。今後拡大の見込み 約6隻
9位:ヴァージン・ヴォヤージュ
 成人向けブランド、新興勢力 4隻
10位:その他中堅クルーズ会社
 (例・マレーラ、ハパグ・ロイド) 数隻~10隻規模

 では次に、航路別の人気ランキングはどのようになっているのだろうか。

世界・日本における人気クルーズ航路ランキング

1、カリブ海クルーズ
2、地中海クルーズ
3、アラスカクルーズ
4、北欧・バルト海クルーズ
5、日本発着・日本周遊クルーズ
6、ハワイクルーズ
7、東南アジアクルーズ
8、パナマ運河クルーズ
9、オセアニア・南太平洋クルーズ
10、世界一周クルーズ

 人気ランキングを見ると、長い歴史を持つクルーズほど人気が高いことが分かる。日本はもっと磨きをかけないと、外国人観光客に真に愛されるレベルに達するまで時間がかかるであろう。今回のツアーでの意見。台湾へのわずか1日の上陸は、あまりにも旅の玄人を馬鹿にしたものであった。一方、宮古島は素晴らしかった。

MSCクルーズの概要

出所:阪急交通社クルーズガイド
出所:阪急交通社クルーズガイド

 MSCクルーズは、スイス・ジュネーブに本社を置く民間海運グループ「MSCグループ」を母体とするクルーズ会社である。母体のMSCはコンテナ船事業を中核に世界的な物流ネットワークを構築しており、クルーズ事業は、その一部門として1980年代後半に開始された。90年代半ば以降、地中海クルーズを中心に急速に船体拡大を進め、現代ではヨーロッパ最大、世界では第3位規模のクルーズ運航会社に成長している。

 現在、世界のクルーズ市場において約1割のシェアを有している。特徴的なのは、上場企業ではなく、創業家による非公開の家族経営である点で、短期収益よりも中長期投資を重視した経営方針を取っている。だからこそ経営陣は、このクルーズ事業に果敢に投資中だ。近年も新造船の継続投入をしている。加えて環境対応型船舶(LNG燃料船)への転換や専用ターミナル開発などの投資にも積極的である。

 さらに、市場開拓にも余念がない。日本市場の開拓においては、ジャパネットたかたとのタイアップが注目されている。最後にクルーズの船旅は、ほかに出費が少なくて済む。今回のツアーの間に土産を含めて3万円しか消費しなかった。これは利点である。

出所:阪急交通社クルーズガイド
出所:阪急交通社クルーズガイド

 

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