【BIS論壇】人生のご縁

 NetIB-Newsでは、日本ビジネスインテリジェンス協会理事長・中川十郎氏の「BIS論壇」を掲載している。
 今回は1月31日の記事を紹介する。

縁 イメージ キヤノン会長兼社長CEO御手洗冨士夫氏の日経「私の履歴書」が本日31日、終了した。非常に示唆に富み、かつグローバル経営、マーケティング上も、有益で得るところ大なるものがあった。

 御手洗氏とは、かつて商社NY駐在中にご縁ができ、1990年に帰国後も「NY昭和10年猪会」で時々お目にかかり、年賀状も毎年交換している。ますますのご活躍を祈念したい。

 80年代から90年代にかけて、日本経済は破竹の勢いで、GDPでも米国に肉薄していた。米国向け輸出も絶好調で、「Japan as No.1」と喧伝され、日本経済と輸出の好調が脚光を浴び、米国では官民学での日本の経済、輸出の秘訣を知りたいとの意欲が強く、JETROや日本の総合商社に米国官民の講演依頼が殺到していた。バッファローでの講演会でたまたまご一緒した元大丸駐在員から「NY昭和10年猪会」を紹介され、参加。朝日新聞の筑紫哲也氏、NHKの日高義樹氏、電通の福島氏、リコーの遠藤氏なども会員で参加。NYから帰国後も東京の外国人記者クラブを会場にして集まり旧交を温めていたが、会員がほとんど鬼籍に入ったため、現在は休眠状態にある。しかし同年のよしみで時たま面談し、NYでのご縁を大切にしていたのが懐かしくしのばれる今日この頃である。

  BIS(日本ビジネスインテリジェンス協会)の顧問をお願いしていた筆者と同郷の鹿児島肝付町(旧・高山町)出身の故米盛幹夫・「時評社」創設者には情報研究上、ひとかたならぬお世話になった。あるとき、同じ鹿児島志布志出身の「財界」主幹の村田博文氏を紹介いただいた。そのご縁で「財界」誌に随想を何度か掲載していただいた。またBIS情報顧問の小野田寛郎・元陸軍情報将校逝去の際は弔文を掲載いただいた。

 村田主幹にはBISでも何度かご講演いただき、歯切れの良い講演は好評である。

 「財界」は毎年1月に有名な「財界賞経営者賞」授与式を丸の内「パレスホテル」で開催している。本年はキッコーマンの茂木友三郎名誉会長が財界賞特別賞を受賞された。茂木氏は米コロンビア大学の経営大学院経営学修士を日本人として戦後初めて授与された方で有名である。毎年開催されるコロンビア大学経営大学院日本経済経営研究所のセミナー後の懇親パーティーで同窓としてお目にかかっているので、受賞のお祝いを申し述べたところ、同い年の90歳だが、お互いに100歳まで頑張りましょうと励まされた。

 この授賞式でご縁のできたワーフド・パッセージ代表、宇宙飛行士の山口慶剛・理学博士は早速2月12日のBIS35周年記念第197回情報研究会にご参加いただくことになった。

 また1月24日、立教大学の米国政治経済研究会でお互いに講演したことでご縁ができた元経済産業省ご出身の中村稔・兵庫県立大学客員教授、奈良先端科学技術大学院大学客員教授、新共創産業技術支援機構理事長も2月12日のBIS情報研究会にご参加いただくことになった。ご縁とは不思議なものだ。人生のご縁を今後とも大切にしたい。


<プロフィール>
中川十郎(なかがわ・ じゅうろう)

 鹿児島ラサール高等学校卒。東京外国語大学イタリア学科・国際関係専修課程卒業後、ニチメン(現:双日)入社。海外駐在20年。業務本部米州部長補佐、米国ニチメン・ニューヨーク開発担当副社長、愛知学院大学商学部教授、東京経済大学経営学部教授、同大学院教授、国際貿易、ビジネスコミュニケーション論、グローバルマーケティング研究。2006年4月より日本大学国際関係学部講師(国際マーケティング論、国際経営論入門、経営学原論)、2007年4月より日本大学大学院グローバルビジネス研究科講師(競争と情報、テクノロジーインテリジェンス)。

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