アビスパ福岡、ホームで今季初黒星 前半2失点が響くも、後半に修正の兆し

明治安田J1百年構想リーグ WEST 第2節
2月15日・ベスト電器スタジアム(6,617人)
アビスパ福岡 0-2 セレッソ大阪
得点:櫻川ソロモン(19分)、チアゴ・アンドラーデ(44分)

 春を思わせる穏やかな陽気に包まれたベスト電器スタジアムで、第2節が行われた。開幕戦をPK戦の末に制したアビスパ福岡は、昨季2戦2敗と苦しめられたセレッソ大阪をホームに迎えたが、0-2で敗戦。塚原真也監督体制となって初の黒星を喫した。

アビスパ福岡スターティングメンバー 撮影:ヒデシマ氏
アビスパ福岡スターティングメンバー 撮影:ヒデシマ氏

前半:警戒していたかたちでの失点

 塚原監督は前節からスタメンを1人変更し、1トップに今季新加入で、U-23日本代表のFW道脇豊を今季初先発で起用した。高さと前線からの守備強度を期待しての選択だった。

今季初スタメンFW道脇豊 撮影:ヒデシマ氏
今季初スタメンFW道脇豊 撮影:ヒデシマ氏

    試合は立ち上がりからC大阪がボールを保持し、福岡はコンパクトな陣形で対応する展開。塚原監督は「入りは少しシンプルに」と振り返ったが、相手の強度とビルドアップの質に押され、なかなか主導権を握れない。

 そして前半19分、左CKの流れから右サイドへ展開されると、阪田のクロスに櫻川ソロモンが反応。ペナルティーエリア中央からのヘディングがゴール右上に決まり、C大阪が先制した。

 「人数はいたが、個で対応できる場面だった」とDF上島拓巳。福岡の守備は揃っていたが、一瞬の競り合いで後手を踏んだ。

 さらに前半44分、ビルドアップのミスを突かれる。中央で引っかけられ、素早い縦展開からチアゴ・アンドラーデに決められ0-2。昨季も苦しめられた背後への速攻。警戒していたかたちで再び失点し、前半のうちに2点のビハインドを背負った。

 塚原監督は「今まで福岡のベースだった守備の堅さが少し薄れてしまった」と総括。想定では相手のプレスをはがせる場面をつくれるはずだったが、「距離感やパスのずれで勇気が削がれた」と振り返った。

後半:交代策でリズムを回復

今季指揮を執る塚原真也監督 撮影:ヒデシマ氏
今季指揮を執る塚原真也監督 撮影:ヒデシマ氏

    0-2で迎えた後半、塚原監督はハーフタイムに動く。道脇に代えて佐藤颯之介を投入。ライン間で受けて前を向ける選手を入れ、攻撃のテンポを上げにかかった。

 その狙いは徐々に表れる。佐藤が中間ポジションでボールを引き出し、攻撃の起点をつくる。後半途中からは藤本一輝も投入され、左サイドでの仕掛けが増加。ドリブルで相手をはがし、ポケットへの侵入を試みる場面が目立った。

 岡哲平や上島もリスクを負って前線を押し上げ、福岡がボールを保持する時間帯が増える。前半とは対照的に、相手陣内でプレーする時間は確実に長くなった。

 しかし、最後の局面で精度を欠いた。ペナルティーエリア付近までは運ぶものの、決定機をつくり切れない。シュートは打つが、枠を捉える本数でC大阪に差をつけられた。

 塚原監督は「後半は我々が練習でやってきたことを出してくれた。ただ課題は最後を崩しきる、シュートを打つところ」と語る。攻撃のかたちは見えつつあるが、ゴールという結果に結びつける精度が問われる。

守備の原点と、修正力

 守備面では、個と組織の両面で課題が残った。上島は「開幕戦は体現できていた強度が今日は重かった」と率直に語る。2失点目についても「自分の戻りや予測が遅かった」と反省の弁を口にした。

 岡も「自分たちがやりたい守備をやらせてもらえなかった」と分析。4-4-2のC大阪に対し、3-4-3でサイドに誘導して跳ね返すかたちを準備してきたが、ライン間を使われ前進を許した。練習でできていたことが試合で発揮できなかった悔しさが残る。

 それでも後半は、チームとして修正する姿勢を示した。ビルドアップの改善、前線の距離感、攻撃参加の意識。敗戦のなかで、次につながる材料もたしかにあった。

今後への視点

 塚原体制2戦目での初黒星。結果としては完敗に近い内容だったが、前半と後半で明確な変化があったのも事実だ。前半は守備のほころびとビルドアップの停滞。後半は保持と侵入の形。課題は明確である。必要なのは、失点をしないベースの再構築と、ペナルティーエリア内での質の向上、そして選択肢をもった攻撃の構築だ。

 次節は2月22日、アウェー京都サンガF.C.戦。連戦のなかで、1週間でどこまで修正できるかが問われる。春のホームで喫した敗戦は痛いが、リーグはまだ序盤。塚原アビスパが目指すサッカーが、結果と結びつくかどうか。その答えは、次の90分で示される。

【森田みき】

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