ルミエール運営の三角商事、確約計画認定 納入業者への従業員派遣要請で優越的地位濫用の疑い
2日、公正取引委員会はディスカウントストア「ルミエール」を展開する三角商事(株)(本社:福岡市博多区、三角勝信代表)について、独占禁止法違反(優越的地位の濫用)の疑いに関する確約計画を認定したと発表した。納入業者に対し、店舗改装時などに従業員の派遣を無償で求めていた行為が問題視されていた。
納入業者の従業員を無償派遣させる
公取委によると同社は遅くとも2021年1月頃から、店舗の改装開店や棚替えの際、納入業者に対し、商品の陳列作業などを行わせる目的で従業員を派遣させていた。
しかし、その際には事前に派遣条件について合意することなく、また派遣に必要となる費用を同社が負担することもないまま、納入業者の従業員を作業に従事させていたという。
作業内容には、当該納入業者の商品だけでなく、他社商品を含む店舗全体の商品陳列なども含まれていたとされる。
公取委は、こうした行為について、三角商事が取引上の優越的地位を背景に納入業者へ不利益を与えた可能性があるとして、独占禁止法が規定する「優越的地位の濫用」違反の疑いで審査を進めていた。
福岡県内本社企業で売上高第3位の規模
三角商事は福岡県内で総合ディスカウントストア「ルミエール」を23店舗展開しており、県内に本社を置く同業者のなかでは24年度売上高で第3位の規模をもつ。
納入業者のなかには、三角商事への取引依存度が高く、他社との取引拡大によって同程度の売上を確保することが難しいとする企業もあったとされる。
確約計画を提出、納入業者へ約4,300万円を支払い
公取委は26年3月5日、確約手続に基づく通知を三角商事に行った。これを受けて同社は、違反被疑行為を排除するための措置をまとめた確約計画の認定を申請した。公取委は4月1日、この計画が問題行為の排除に十分であり、確実に実施されると判断し、独占禁止法に基づき認定した。
確約計画では、問題とされた従業員派遣の要請を取りやめることに加え、同様の行為を行わないことを取締役会で決議することなどが盛り込まれている。また、納入業者に対して措置内容を通知するとともに、役員・従業員への周知や研修、内部監査などコンプライアンス体制の整備を進める。
さらに、納入業者に生じた金銭的価値の回復措置として、約440社に対し総額約4,300万円を支払う見込みとされている。
第三者監視のもと5年間報告
計画では、措置の履行状況について第三者による監視を受けることとされており、その結果は公取委へ報告される。また、同様の行為を行わないための研修や監査の実施状況については、今後5年間、毎年公取委へ報告することとなる。
なお、公取委は今回の確約計画の認定について、「当該行為が独占禁止法違反であると認定したものではない」としている。
【寺村朋輝】








