2024年11月20日( 水 )

福岡に根づく高い技術の継承へ

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進興設備工業(株) 代表取締役社長 大野 史朗

信頼で広がる紹介案件

kouji 進興設備工業(株)は、給排水衛生設備・空調換気設備工事を手がける地場設備工事業者。1959年3月に、創業者である的野傳氏が初代代表を務めたものの、設立当初は業績の低迷から抜け出すことができずにいた。また、社員が定着せず工事の質は安定性に欠け、信用を失いつつあった。そのため的野氏は危機感を募らせ、当時部長職であった舩津政隆氏に白羽の矢を立て、経営再建を託した。それ以降、同社は舩津氏の旗振りのもと、強い経営体質の企業に変化。現在でも、無借金経営の超優良会社として一目置かれている。そんな超優良企業の4代目の代表取締役社長として就任したのが、現代表の大野史朗氏だ。

 同社の事業規模は、売上高は14億円台で推移している。事業比率としては、マンションや商業ビルなどの新築工事が約55%、改修工事が約45%となっている。ここに、同社の強さの秘密がある。この管更新・改修工事こそが同社の得意とするところなのだ。
 この事業については、過去に建設されたマンション等が老朽化していくことは必然とされており、必ず改修が必要となっていくと予想されている。これに付随して、給排水衛生設備や空調設備においても改修されていくことは必須である。実際に、マンション管理組合からの受注は増加傾向にある。これはお客さまからの紹介でつながれており、営業部隊を無理して送り込むことなく、受注しているとのこと。施工工事の質も高く、安心して同社に頼めるという大きなメリットが生まれている。

技術の習得と継承につなげる

 同社には、ユニークな決まりごとが多々ある。すでに伝統となっているが、「朝を制する」朝型の企業として名を馳せている。一般社員でも朝7時には安全朝礼に全員参加し、施工部は現地に7時30分集合が鉄則なのだ。
 また、誰でも入社後3年間は現場での仕事の経験を積むことが厳命されている。それから各部署へ振り分けが行われる。大野代表も例に漏れず、3年間は現場の仕事を行ったとのこと。受け継がれる方針のもと確かな技術を自社自身で管理していく。その根幹には、高い施工品質を維持するために社内教育を施し「会社ぐるみで社員を育っていく」風土がある。

 たしかに多くの人用を抱え込むと、コスト面で不利になる可能性がある。しかし、顧客の信用と信頼を勝ち得るためにも、あえて人材を確保し、高い能力を持つ社員を自前で持つことが大切としているのだ。「高い品質による施工実績と顧客への安心感や信頼と、すぐ実行ができる強みが高い収益率につながると思います」と大野代表。
 今後、福岡市にあるマンションや商業ビルは例にもれず、時間の経過とともに老朽化が始まる。快適にかつ、安全な生活を送るためにもリフォームやリノベーションの需要度が増すだろう。ここに同社の出番がある。現在でも全体の約45%が改修工事の比率を持つだけに、自社で教育に特化した高い能力を持つ社員が活躍する場が広がっているはずだ。高い品質を持つ設備工事で社会に貢献する同社。派手なパフォーマンスはないが、培われた技術はこれからも受け継がれていくだろう。

<COMPANY INFORMATION>
進興設備工業(株)
代 表:大野 史朗
所在地:福岡市南区玉川町4-2
設 立:1959年3月
資本金:5,000万円
TEL:092-551-6883
URL:http://www.shinkoh-s.com

<プロフィール>
oono_pr大野 史朗(おおの しろう)
2013年4月に生え抜きの工事部長から4代目の代表取締役に就任。「舩津イズム」を実践し地場でも有数の設備工事業の同社を牽引している。

 

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