モノづくりを通じて伝えたい「感謝と感動」
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有澤建設(株) 代表取締役社長 木下 英資
感謝を忘れず、感動を伝える
2つの言葉を意識しながら、毎日を送っています。まず、「感謝」。有澤建設(株)に関わるすべての方、そして地域社会にも感謝の気持ちを忘れずに仕事をしたい。感謝はそれほど珍しくない言葉ですが、ある研修で、非常に高いレベルで意識できているのかと振り返ったときに、自信が持てませんでした。それから施主さま、協力業者、社員、そして家族にも、感謝の気持ちを忘れてはいけないと強く思うようになりました。
そして、「感動」。モノづくり、作品をつくり上げるのが仕事ですから、そこに感動がないとリピーターが増えてきません。感動を与える仕事をして初めて、次につながると考えています。いくつもゼネコンがあるなかで、有澤建設を指名していただけるのは、高い技術とともに、感動を提供できているからだと思います。社員への感謝が距離を縮める
まずは日々、社員と対話するよう心がけています。中小企業では、人材は宝です。社員と本音をぶつけ合える関係をつくっておかないと、人は離れてしまいます。前職である上場企業にいた頃は、社員が辞めることにあまり抵抗がありませんでした。優秀な人材がほかにもたくさんいたからです。そして、昔に比べると、今は転職しやすい環境が整っています。たとえば、弊社社員が大企業からヘッドハンティングされて、転職することがあったとします。弊社にとっては大きな痛手ですが、それだけの人材を弊社で育てることができたと考えるようにしています。社員に対し、いくら大きなことを言っても、弊社でできることには必ず限度があります。もっと大きな仕事にチャレンジしたいと考え、そしてそのチャンスに恵まれれば、羽ばたかせてやらないといけない。ただ、そうは思いつつも、残ってもらいたいというのも本音です。
弊社では女性社員が活躍しています。建設業では、圧倒的に女性の比率は低いですが、女性にしかない細やかさ、当たりの柔らかさがあります。第一印象が違えば、その後の展開もスムーズになり、今後の活躍にも期待したいところです。
地方に活力を与える国づくりを
日本の東京一極集中状態について言えば、政治に変化を求めたいと思います。地方議員の数が圧倒的に多い状況で、なぜ地方分権が進まないのか。東京と福岡の格差は非常に大きいと感じます。経済格差だけでなく、人材の格差も大きい。いったん地元を離れた若者が地元に戻って就職する割合は、一昔前と比較しても格段に低くなっていると思います。東京と福岡ですら、このような状況ですから、さらに地方の都市であれば、なおさらその傾向は強くなります。経済だけでなく、人材面でも一極集中が起きてしまっている。これでは、地方の中小企業は戦っていけません。今の状況を改善していくには、やはり政治の力も必要。地方分権を訴えるなら、地方に活力を与える知恵を絞ってほしいのです。
弊社が手がけた建物が、後世に残っていくことがやりがいです。その後、数十年にわたって存在しつづけることを考えれば、面白い仕事だと思います。そういう意味では、さらにシンボル的な作品を手がけてみたい。究極は一般の誰もが「あの建物は有澤さんが建てたものだ」と言われるようになりたい。そのようなチャンスに恵まれるように、今後も感謝と感動を忘れずに、邁進していきたいと思います。(談)
※記事内容は2015年8月31日時点のもの
<COMPANY INFORMATION>
有澤建設(株)
代 表:木下 英資
所在地:福岡市博多区博多駅南4-4-12
※社屋建替えのため、下記仮事務所
福岡市博多区博多駅南3-3-12 NYビル5F
設 立:1967年9月
資本金:9,000万円
TEL:092-433-1811
URL:http://www.arisawa.jp/<プロフィール>
木下 英資(きのした えいすけ)
1971年、福岡県生まれ。95年に早稲田大学を卒業後、西日本旅客鉄道㈱に入社。2001年、有澤建設㈱に取締役社長室長として入社。10年、代表取締役社長に就任。法人名
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