「技」「心」「知」の３つで王者に、評判が評判を呼ぶ人気の整骨院

（株）トリプルクラウン　代表取締役　野坂　淳二

誰がリーダーでも背負っていける整骨院

　「技」「心」「知」の３つで王者に――。（株）トリプルクラウンという社名に込められた思いだ。同社の事業は鍼灸整骨院。2007年に初出店し、現在は博多区東比恵と東区香椎に整骨院を構えるが、2015年夏には福岡市内に３つ目の整骨院を開設した。評判が評判を呼ぶ人気の治療院として知名度をぐんぐん上げる同社を率いるのは、代表の野坂淳二氏。夢に向かって快進撃を続けている。

　「いろいろな整骨院を見てきましたが、経営者がダメになると消えてなくなるというケースが少なくありませんでした。でも、トリプルクラウンはそうしたくない。たとえ自分が働けなくなってもずっと続いてほしい。だから院名も『野坂整骨院』とはせず、地名を全面に『東比恵はりきゅう整骨院』『香椎はりきゅう整骨院』として、誰がリーダーになっても背負っていけるようにしています」（野坂氏）。
　そんな野坂氏が最も力を注いでいるのが、経営を引き継いでいける優秀なスタッフの育成だ。テーマになるのはもちろん「技」「心」「知」。王者の名に相応しい人材の育成を目指し、さまざまな取り組みを行っている。

「技」「心」「知」のテーマに沿った人材育成

　「技」については各種の社内勉強会をはじめ、管理栄養士などの外部講師を招いたり、整形外科で行われる専門的な講習会にスタッフを派遣したりするなど枚挙にいとまがない。ユニークなのは、講習を受けたスタッフが、その中身を社内に持ち帰り、ほかのスタッフに向けてアウトプットしていくことだ。情報を共有することで全体のレベルを向上させるだけでなく、発表するスタッフもそうした場を通し、より理解を深めることになる。
　「心」では日々の人間的な指導を徹底するほか、仕事以外の経験をさせることで豊かな人間性を育むという。たとえば沖縄研修では「南部を訪ねることで平和学習を行い、平和であることのありがたさ、自分たちが好きな仕事を選べる幸せを感じてもらうことにしています。とくに現代の若者はこうしたことへの意識が薄く、この機会を通して人間的に大きく成長するスタッフも少なくありません」と、その手応えを語る。「知」はプロとして整体、鍼灸、スポーツなどの分野のあらゆる知識を習得しようというものだが、関連の図書をふんだんにそろえるなどして、スタッフの学びの機会をつくっているそうだ。

世代に関わらず健康に勤しめるジムを

　野坂氏は若い頃にボクシングに打ち込んでいたが、怪我で断念を余儀なくされ、東京でトレーナー派遣をしている整骨院に勤務した後に沖縄に飛び、ボクシング選手のケアなどを行っていたという。その経験からとくに沖縄には深い思い入れがあり、ゆくゆくは沖縄でジムの経営に取り組みたいという構想を持っている。その手始めとして、福岡に第1号店を開設する予定もある。
　世代に関係なく運動能力の向上が図れ、健康に勤しめる環境づくり。ここまでやってこられたのも沖縄での経験が大きい。「その恩返しになれば」と野坂氏は熱く語る。

＜COMPANY INFORMATION＞
（株）トリプルクラウン
代　表：野坂　淳二
所在地：福岡市博多区東比恵4-2-30-1F
　　　　（東比恵はりきゅう整骨院）
設　立：2010年８月
資本金：500万円
ＴＥＬ：092-210-1100
ＵＲＬ：http://www.triplecrown-f.com/

＜プロフィール＞
野坂　淳二（のさか　じゅんじ）
東比恵はりきゅう整骨院院長。仙台の柔整学校を卒業後に鍼灸師の資格を取得。10年の修行を１つの区切りとして福岡で整骨院を開院。トレーナーとしてさまざまなプロスポーツ選手とも関わっている。