拡大路線から地場固めに転換、提案型営業で既存顧客を活性化
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(株)ハマジ 代表取締役社長 濱地 泰行
業種を限定しない多方面営業
2015年1月、(株)ハマジは目標に掲げた年商20億円を突破し、好決算となった。これを受けて濱地泰行社長は今期、01年の福岡進出以降、突っ走ってきた攻めの営業から、地場固めに徹する戦略に転換する。
福岡地区を核に大分、長崎に営業所を展開したことが売上増の原動力になっていたが、逆に創業地で本社機能を持つ熊本地区が伸び悩んでいたためだ。
「弊社は塗料店が起源のため、ずっと配送営業のスタイルをとってきました。ここ2~3年は営業拠点を拡げ、配送と営業は分離させてきましたが、熊本にも取り入れて売上回復を図るのが狙いです」と濱地社長。
スタッフの陣容もいろいろと配置転換を行った。全社的には地場固めとして、新たに全拠点合計で営業、事務など4名を採用。ただ、印刷業組合に参加して、異業種交流や情報収集に取り組むなど、提携先の拡大には余念がない。メイン商材の広告資材やサイン関連は、施工業者から小売店、異業種までと取引先がクロスオーバーするため、新規開拓も順調だ。同社が扱うイルミネーション機器は、今期は一般企業からも大口の取引案件が持ち込まれているという。
濱地社長は「業種にこだわる必要はありません。弊社が販売できるものをいろいろな方向性で売っていきます」と、チャンネル拡大を重視する。グラフィック壁紙は法人に照準
扱う商材は、さらに広がりを見せている。ディスプレイ関係はシャープやNEC、三菱照明。デジタル機器はエプソンやローランド。そのバイイングパワーから、こうした大手メーカーとの直取引を実現している。
とくにシャープ製のデジタルサイネージは、価格が二百数十万円ながら、少しずつ売れている。また、新規商材の「グラフィック壁紙」は、クロスにいろいろな画像をプリントしたもので、ヒューレットパッカード社とタイアップし、オフィスや店舗向けの需要を狙う。アイテム数は素資材、看板材料、塗料まで加えると、数万点におよぶ。新人の営業マンが把握するには2~3年はかかるため、すべてを見せず、じっくり育てることに重点を置く。
「業者さんのなかには、旧式の機械を大事に使われているところがあります。経済産業省は小規模事業者を支援しています。ほとんどがご存じないので、『国の補助金を活用して、機械を入れ替えませんか』『税法上、一括償却すれば負担が少なくなります』など、コンサルティング型の手法で機器のご提案ができるように、営業スタッフ全員に指示しました」。社員の平均年齢は30歳前後で、営業マンは20代後半から30代とまさに伸び盛り。皆が同じベクトルで仕事ができるようにと、濱地社長は率先垂範で突き進む。当面の業績目標は25億円超え。そのうち23億円は、地場で固められる十分な手応えはあるという。
※記事内容は2015年8月31日時点のもの
<COMPANY INFORMATION>
(株)ハマジ
代 表:濱地 泰行
所在地:福岡市南区弥永2-6-2
設 立:1979年1月
資本金:1,000万円
TEL:092-584-2221
URL:http://www.k-hamaji.com<プロフィール>
濱地 泰行(はまじ たいこう)
1979年3月生まれ。22歳でサイン・広告資材を扱う(株)ハマジ入社。福岡営業所開設にともない赴任し、取引先を徐々に拡大。その後、デジタル化の波に乗って急成長。近年は商品の開発輸入も手がけ、メーカー商社への脱皮を図る。2014年4月、社長就任。関連キーワード
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