女性が活躍できるフィールドがある 女性社長率いる子育て応援企業!
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(有)二鶴堂 代表取締役社長 橋本 由紀子
数多くのヒット商品を排出する老舗
名菓「博多の女」で有名な(有)二鶴堂。「博多の女」は、創業者の橋本富市氏が考案した、バームクーヘンの生地のなかに小豆羊羹が入り、和と洋の織り成す独特の味のハーモニーが人気の商品である。同社はこのバームクーヘン生地を応用した商品が会社の柱となっており、その代表格は今や博多名物となった「博多バームスティック」。この商品は佐賀工場の丸内寛子工場長が考案した商品で、バームクーヘンを焼き上げる過程で出る切れ端をヒントに、ラスク状に加工するというシンプルなものだ。だが、これが2010年9月に発売されると、売れに売れ、今や年間5億円も売り上げる同社の看板商品となっている。なお、この商品は、7年前から同社が次世代の経営者を育成する目的で社内から23名を選抜して結成した「次世代経営塾」の卒業作品でもある。丸内氏はこの功績により、その後、取締役に抜擢された。同社は丸内氏をはじめ、多くの女性たちが輝いている企業でもある。
女性の比率が59%。役職付も多い
同社の在籍社員は165名いるが、うち女性が98名と全体の59%を占める。しかも、そのうちの6名が役職付き社員として活躍している。そのほか、特筆すべきなのが育児に理解があるということ。近年、モラルハラスメントが社会問題となるほどであるが、同社にはこのような問題は無縁である。同社は14名が子育て中で、現在、産休により会社を休んでいる社員が7名、これから出産を控えている社員が5名もいる(15年2月末現在)。出産育児に約3割の社員が該当しているのである。これは、同社の橋本社長の経験則に基づくもの。自身が入社した際、25歳で子どもを出産し、産後1カ月で自身の机の上にゆりかごを置き、育児をしながら同社の経理業務を行っていた経験があるため、働くお母さんに理解がある。とはいえ、産休を活用した社員は1年から1年半休業するが、同社はこれらの社員を公平に扱い、公平に評価を行う。同社はそのようなホワイト企業なのである。
社長室のないオープンな社風
同社には社長室がない。壁などの仕切がないワンフロアの事務所に、社長、副社長が社員と席を並べることで情報を共有でき、社員の顔色を常に確認できることで、社員間の健康状態のほか、意見の出しやすい環境が整備されている。「アットホームな雰囲気」(真木聡副社長)という言葉がひしひしと伝わってくる。そんな同社は、福岡県の「子育て応援宣言」企業に認定され、社員を大切に、大事にしていることを県からも評価されているのである。
2月1日には定番の「博多の女」のあまおう苺ミルク味を発売した。また、3月14日に開通した北陸新幹線を記念し、北陸新幹線をモチーフにした箱のなかに、長さ約50cmのロングバームクーヘンを入れた商品も発売中で、売れ行きも好調だ。同社の新商品が次々とヒットする背景には、自由な社風、女性が活躍できる環境があるのが同社の原動力となっているのは、言うまでもないだろう。
※記事内容は2015年8月31日時点のもの
<COMPANY INFORMATION>
(有)二鶴堂
代 表:橋本 由紀子
所在地:福岡市東区馬出6-15-21
設 立:1952年12月
資本金:4,100万円
TEL:092-621-8881
URL:http://www.nikakudou.co.jp<プロフィール>
橋本 由紀子(はしもと ゆきこ)
1969年、短大卒業後、ロイヤル(株)に入社。3年間の勤務の後、72年に(有)二鶴堂に入社。2000年9月に代表取締役社長に就任している。現在、自身も孫娘の送迎などの育児フォローを実践している。関連キーワード
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