営業スタイル一新し、高収益続く地場杭打ち業者(前)
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末広産業(株)
創業40年を誇る基礎工事業者である末広産業(株)。九州地区の有力ゼネコンからの下請工事が主体で、公共施設や医療施設など大型物件の杭工事を得意としている。淘汰が進む業種であるにも関わらず、近年大幅に業績を伸ばしている。同社は「営業スタイルの一新」を好調理由に挙げているが、果たしてそれだけなのか。同社の現状を見ていこう。
創業40年の老舗杭打ち業者
末広産業(株)は1985年7月に、創業者である藤田浩氏が土木工事、とび・土工工事を目的に設立。86年5月に、取引先でもある日進コンクリート工業(株)出身の現代表の佐藤九一郎氏が代表取締役に就任した。現在、建設業の営業種目は複数あるが、同社が主に手がけるのは建物の基礎工事である杭打ち工事。その他、それに付随する土木工事をわずかに行っている。2015年3月期の完工高の内訳では、杭打ち工事のとび・土工工事が99.6%、残り0.4%が土木工事である。そのすべてが下請工事であり、受注先は地場有力のゼネコン、大手杭打ち業者。施工物件は官公庁を主体に、民間のマンションや老健施設など幅広く、施工エリアも北部九州および山口までと広範囲におよぶ。
営業は、佐藤代表が指揮を執っている。11年頃より営業スタイルを変更。それまでゼネコンの協力会に属し、ゼネコンを中心に営業を行っていた。それでは、安く叩かれることも多く、十分な利益が取れなくなっていた。そこで、オーナーや設計事務所へと営業先を変更したという。また、同業者の勉強会である「九日会」を結成。大洋基礎、ジャパンパイル、テノックスなど大手も参加する営業勉強会を行っている。
(つづく)
【東城 洋平】
<COMPANY INFORMATION>
代 表:佐藤 九一郎
所在地:福岡市城南区鳥飼5-2-58
設 立:1985年7月
資本金:1,000万円
売上高:(15/3)19億2,048万円関連キーワード
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