2024年12月24日( 火 )

さらなる団結で新たな歴史と道を拓く

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kaneko<日建会、金融機関、社員と一体感>
代表取締役 金子 幸生 氏 日建建設(株)が、好調な事業展開を実践している。ただ、現在こそ好調な同社であるが、過去においてはピンチを迎える局面もあった。2007年の自社ブランドマンションの売れ行きの不振に加え、08年9月に発生したリーマン・ショックのあおりを同社も受けたことで、08年~10年3月期の間は苦境下に立たされた。やむなく人員整理などのリストラを断行し、経営の再構築を実施。財務体質を改善した。金子幸生代表は一切を「自らの責任」として矢面に立ち、当時の厳しい局面に立ち向かった。「厳しい経営状況である局面を打破できたのは、取引先や金融機関の協力、そして社員が一緒に戦ってくれたからです」(金子代表)。
 その後、苦難を乗り越えて金融機関の信用を回復させ、福岡銀行と佐賀銀行がそれぞれ5,000万円(累計1億円)の社債を引き受けた(11年9月)。「金子代表は、絶対に逃げませんから。必ずご自身でやりあげる」とは、同社を知る関係者の談だ。
 そして40年の歴史を誇る「日建会」の存在がある。現在24社で、同社とともに福岡県内の建設業界の発展に寄与している。同会が当時のピンチを支えたことも大きいという。離れていく仕入先がある一方で、応援してくれる仕入先も。長年の同社の経験と実績、そして金子代表をはじめとした同社の豊かな人間味が、ステークホルダーの厚い信頼を生んでいる。
 「金子代表は、九州住宅建設産業協会、福岡県建築士事務所協会など活動を広げて、常に学ぶ姿勢がある。だから応援する方々が多いのですよ」と前出の関係者が話す通り、金子代表の卓越したリーダーシップで日建会、金融機関、そして同社の社員が一体となり、建設を通した街づくりによって地域社会の発展に貢献している。
 2年前の受注案件の際、職人不足などによって工期の大幅修正が余儀なくされるなどの状況にあったが、現在は工期および納期も順調である。また、同社のグループである(株)三京においても受注が好調で、戸建は2,000万円クラスが活発に動き、なかには4,000万円台の受注もあった。さらにクリニックや研修施設などの中規模の木造住宅の受注もあり、今期は年間で24~25棟を完成できそうである。着実に前進していることはたしかだ。


<設立65周年を盟友とともに>
 同社は、1946年10月に現代表の金子幸生氏の祖父・金子恒喜氏が創業し、50年3月に株式改組した。15年3月3日に同社は65周年を迎える。そこで同年2月に、その記念の式典と祝賀会を開催した。盟友である日建会からの提案だった。
 「日建会とは、弊社の40周年の記念式、そして50周年の記念式を共同で開催いたしました。今回の65周年も日建会からの後押しがあり、開催の運びとなりました。本来は、60周年で開催するところでしたが、弊社の経営が苦境下であったため、できませんでした。その苦境を乗り越えての現在。65周年を開催して、弊社とともに歩んでいただいている方々とお祝いいたしました。次の70周年に向けて一致団結し、より信頼関係を深め、仕事の品質・工程・納期などを向上させて、一層堅実に事業を進めていきます。おかげさまという心をいつまでも持ち続けて、福岡のまちづくりに一層寄与していきます」(金子代表)。
 日建会をはじめとした、ともに仕事をつくる仲間の方々への感謝の心を持って、同社はこれからも一歩ずつ進化していく。


【河原 清明】

 

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