2024年11月22日( 金 )

顧客と取引先との強固な信頼関係

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<提案型の受注体制>
noda代表取締役 野田 弘之 氏 福岡地区のマンション建設の設備工事において、常にその名が出る(株)曙設備工業所。マンションだけでなく、老人ホームや駅舎、商業設備など、あらゆるジャンルの建築・構築物の設備工事を手がける。
 同社の特徴は、建設業者に対して積極的な営業活動を行うのではなく、設計事務所を対象に設備設計・施工の企画提案を実施する点にある。これが同業他社と異なる、同社のストロングポイントとなっている。設備設計の業務を同社が引き受けることにより、設計事務所の省力化につながり重宝されてきた。
 この信用・信頼が形成されることで、設計事務所は取引先のマンション・デベロッパーを紹介し、中堅・地場ゼネコンからの受注を構築していく。同社は、設計から施工、そしてメンテナンスまでを実践する。まさしく設備工事におけるワンストップのサービスを展開しているのである。
 同社の工事履歴の実績を見ると、その大半が大型の物件名となっている。同社の得意とする分譲マンションでは、150~200戸超クラスの物件である。2014年12月期中で同社が手がけているマンション物件は、「分譲が2,925戸、賃貸は2,078戸」(野田弘之代表)と、同業他社より群を抜いていることが証明されている。
 同社は来期、再来期の前期までの手持ち工事約50億円を持ち、常に先を見据えた準備に邁進する。同社の内部体制において、1、2級管工事施工管理技士および給水装置工事主任技術者の資格取得を奨励し、それらの援助を実施している。取得者には別途手当がつくなど社員の待遇面を進化させ、社内のモティベーションを一層向上させて一体感をより強固にしている。また、同社のホームページで工事履歴と請負金額をリアルタイムに表示するなど、社外に対する情報発信力も秀逸である。
<信頼と情熱>
 今期の売上高は40億円を見込んでいる。過去に大口の不良債権を連続して抱えるなど幾多の苦難を乗り越えて今日に至り、地場の設備工事業のトップクラスに位置する同社。その原点は、専門工事業の職人との厚い信頼関係の構築にある。
 「常に仕事を確保することが私たちの使命です。弊社が厳しい状況であったとき、社員の奮闘ぶりもあった一方で、多くの職人さんがサポートしていただいたことが何よりも嬉しかった。弊社は日々、常にたゆみなく進化することを続けて、高品質の仕事を提供する。それでお客さまの信頼に応えて、次なる仕事をいただく─その仕事を職人さんと一緒につくっていくことを常に続けていくことにある」と野田代表は語る。
 同社の協力専門工事会社からも「野田社長は、義理人情に厚い方だ。こちらが困っているときに必ず手を差し伸べてくれる。仕事を回してくれる。だからお互いに信頼し、良い仕事ができる」と、野田代表への賛辞が異口同音に並ぶ。
 同社および野田代表への社内外からの厚い信頼と、野田代表自身の仕事に対する情熱、設備工事にかける想いが、これまでの歴史や仕事の実績から強く感じられる。同社が掲げる『地球環境にやさしい建築設備構築を目指して』を今後も具現化し、貢献していくことを期待したい。


【河原 清明】

 

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