2024年11月22日( 金 )

デザインが担える役割と使命、提案は顧客とともに創り上げる(後)

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(株)R.E.D建築設計事務所

循環型モデルをデザイニング

red 共同住宅はもちろん、店舗・倉庫など、実に幅広く建築設計を手がける同社。そこには、赤樫代表の先を見据えた想いがある。「現在は、投資用マンション・賃貸マンションが盛況ですが、その理由の1つには、土地がないといったことも関係していると思います。ですので、現状はあくまでも流行の1つと考え、できることをできる範囲で手がけることで、可能な限り経験値を積んでいきたいと思っています」(赤樫代表)。

 福岡市における現況は、まさにバブルと呼べる。しかし、バブルはいつか必ず弾けるため、備えは必要だ。「戸建にも積極的に挑戦していきたいと考えていますし、建築物の定期検診を事業として軌道に乗せられないか、現在、試行錯誤しているところでもあります」(赤樫代表)。

 赤樫代表の言う建築物の定期検診は、住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合しているかを証明する検診作業のことだ。建築物の増築・改築を行う場合には、この検診作業(完了検査)が必須となる。「築30年、40年以上の物件のなかには、未検査のままになっているものも多くあります。そうした物件をお持ちのオーナーさまが、いざ増・改築をしようとしても、完了検査を受けたという証明がなければ、増・改築を実行することはできません。私もよくご相談を受けることがあるので、検診を勧めるのですが、費用がそれなりにかかるものですから、断念されるオーナーさまもなかにはおられます。ただ、資源の有効活用といった意味でも、今あるものを再利用するといったかたちは今後重要になってくるはずですので、物件をめぐるフローのなかに検診を受けるといった項目を根付かせたいなと思っています。そうすることで、建築物の適正化に、貢献できればと考えています」(赤樫代表)。

 建てて終わりではなく、都市に遺される財産として建築物を捉える。赤樫代表は建築設計士としてだけでなく、建設業界に身を寄せる1人のクリエイターとして、思考も行動も幅広く展開させ続ける。
 「2020年に迫る『東京オリンピック』の影響もあり、東京は今大いに盛り上がっています。私も、何か『きっかけ』を掴めないかと、最近東京に行く機会を設けた結果、足がかりになりそうな出会いがありました。待っていても、チャンスはやってきませんので、これからも自分から積極的に動いていきたいと思います」(赤樫代表)。

 赤樫代表を筆頭に、5名の社員全員がアクティブに飛び回るR.E.D建築設計事務所。同社が生み出すデザインが具現化するもの、それは都市景観であり、そこに住まう私たち1人ひとりの快適なライフスタイルなのだ。

(了)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:赤樫 幸治
所在地:福岡市早良区西新4-6-15 ル・リアン西新
設 立:2009年7月
TEL:092-852-1730
URL:http://www.R.E.Doak.co.jp/

<プロフィール>
red_pr赤樫 幸治
1993年、立教英国学院(イギリス)高等部卒業。97年、日本大学生産工学部建築工学科神谷宏治・川岸研究室卒業後、(株)穴吹工務店設計部入社。2009年、(株)R.E.D建築設計事務所設立。

 
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