2024年11月26日( 火 )

東ヨーロッパには何があるのだろう(24)

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森と泉の国はロマンチック…ではない?

 見た感じ、緑あふれる豊かな大地。しかしここには、我々の国にあるような溢れる初夏の木々の香りや、数え切れないほどの緑の種類はない。沼沢地にあるのは、限られた種類の落葉灌木であり、それより高いところには、これまた限られた樹種の人工林だ。この国では、その国土の半分を林野が占める。国有と私有が半々という。樹種は、スコッツパインと呼ばれる欧州アカマツ、シラカバ、ポプラの姿しか見えない。

 限りない沼沢地と小さな川が重なるこの地での林業は、大変な作業だと推察される。いかに高低が小さいとはいえ、真冬の凍結時期はともかく、足場の悪い湿地での作業はさぞ大変に違いない。

まっすぐに30mはあろうかというヨーロッパ赤松の人工林。成長にはさぞ長い年月がかかったことだろう<

まっすぐに30mはあろうかというヨーロッパ赤松の人工林。成長にはさぞ長い年月がかかったことだろう

湿地林は、豊かに見えて実はそうではない<

湿地林は、豊かに見えて実はそうではない

リガからタリンへ

電柱はアカマツ<

電柱はアカマツ

ときにそのてっぺんにコウノトリが巣をつくる<

ときにそのてっぺんにコウノトリが巣をつくる

風力発電の風車。しかし、こんな光景はほとんどない<

風力発電の風車。しかし、こんな光景はほとんどない

製材所。昔は我が国でも普通に見ることができた<

製材所。昔は我が国でも普通に見ることができた

庭先に積まれた薪。地方の道路沿いの民家の庭に普通に見られる光景だ<

庭先に積まれた薪。地方の道路沿いの民家の庭に普通に見られる光景だ

何と、こんなところにもカフェがある。だが、客の姿はない<

何と、こんなところにもカフェがある。だが、客の姿はない

スーパーマキシマのラッピング列車。国営鉄道の評判は悪い。いまだ残る社会主義の悪習か?<

スーパーマキシマのラッピング列車。国営鉄道の評判は悪い。いまだ残る社会主義の悪習か?

民家にはライラックの花が咲く<

民家にはライラックの花が咲く

(つづく)

<プロフィール>
101104_kanbe神戸 彲(かんべ・みずち)
1947年生まれ、宮崎県出身。74年寿屋入社、えじまや社長、ハロー専務などを経て、2003年ハローデイに入社。取締役、常務を経て、09年に同社を退社。10年1月に(株)ハイマートの顧問に就任し、同5月に代表取締役社長に就任。流通コンサルタント業「スーパーマーケットプランニング未来」の代表を経て、現在は流通アナリスト。

 
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