2024年12月22日( 日 )

国際貢献専門大学校で初の卒業式(前)

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学校法人宮田学園

国際貢献できるグローバルな人材の育成

miyata2 2016年3月18日。学校法人宮田学園の国際貢献専門大学校で、初めてとなる卒業式が行われた。式に臨んだのは、ネパール、ベトナム、中国からの留学生、193人。紺色のスーツ姿のほか、各国の艶やかな民族衣装で出席した学生もいる。卒業生代表の学生は、「言葉もうまく通じない日本で辛く苦しい2年間だったが、先生たちや友人の支えもあり、充実した日々を送ることができた」と笑顔で語っていた。

 卒業式で、「日本に来たときに抱いていた夢に向かって、『初志貫徹』、一生懸命努力してください。そうすれば、『一念、道拓く』、あなたたちの前におのずと素晴らしい道が開けていくはずです」と卒業生にはなむけの言葉を送ったのは、宮田学園の宮田道郎学園総長。宮田総長の教育の目標と掲げる「国際社会に通用し、国際貢献できるグローバルな人材の育成」が16年は大きく前進した1年となった。

国際社会に貢献できる人材を育成

 宮田学園グループの日本語学校、西日本国際教育学院の本校舎のとなりに新たに校舎を建設した。世界中でニーズのある日本語教師を養成する「グローバルキャリア日本語教師養成学科」、ビジネススキル実習を備え、実際の企業での実務経験を単位認定し、将来の起業家を育成する「国際ワーキングスタディ学科」パソコンやインターネットなどのITを使いこなす能力と日本語や英語を中心とした語学力やコミュニケーション能力の両方を身に付けることができる「ITビジネス学科」という3つの特色ある学科を持つ。16年には入学定員を350人に倍増、グループの西日本国際教育学院からの入学者だけでなく、県内の高校生、海外からの留学生など、様々な学生が専門教育を学んでいる。

 「日本語学校の西日本国際教育学院で、生活のための日本語や日本文化を教え、優秀な成績を修めただけでは、国際貢献できるグローバルな人材を育成したことにはならない。社会で生き抜くための専門教育を施して、日本の企業や国際社会に送り込むことで初めて、グローバル人材を育成したことになる」と、宮田学園総長は話す。

 法務省や日本学生支援機構の調査によると、外国人留学生の就職率は2割程度という状況のなか、国際貢献専門大学校の就職希望者の72%が内定を勝ち取ることができたという。卒業生を初めて輩出した年にも関わらず、かなり高い数字と言える。
 だからこそ、国際貢献専門大学校の卒業式は、これまで二十数回を数える西日本国際教育学院の卒業式とは違った、また格別の達成感が得られたに違いない。

 16年春、日赤通り沿いの南区玉川に新しい施設「国際交流センター」が完成した。国際交流センターは、国際貢献専門大学校の校舎として活用するだけでなく、これまでに宮田学園グループの西日本国際教育学院、国際貢献専門大学校を卒業した学生たち、他校の留学生たち、地域の人たちとの交流の場として、また、国際社会で活躍する人たちを育成する情報発信の場として活用していくという。

 国際交流センターのこけら落としイベントとして、4月29日、ネパール大地震から1年にあたるこの時期に、復興支援イベントを行なった。被災地の現状と復興の様子を撮影した写真パネルを展示し、ネパールの音楽や民族衣装、料理などを紹介した。ネパールの学生自ら企画に参加、地域の住民も招待して、大いに盛り上がった。イベントの収益金は、ネパール大地震、熊本地震の被災地支援に寄付したという。

 15年夏にベトナム・ハノイに設立した現地法人「国際貢献コンサルテーション」では、留学のための事前教育を施している。そこで学んだ学生も16年春、入学してきた。16年は、ミャンマー、ラオス、バングラデシュ、カンボジア、フィリピン、インドにも拠点づくりの足固めをしていく予定で、今後はアジアのみならず、ヨーロッパにも進出する狙いだという。

(つづく)

<INFORMATION>
学園総長:宮田 道郎
所在地:福岡市南区塩原4-17-17
TEL:092-541-8450
URL:http://miyatagakuen.ac.jp/

<プロフィール>
miyata_pr宮田 道郎
1947年熊本県八代市出身、東和大学工学部電気工学科卒業後、92年に東和国際教育学院(現 西日本国際教育学院)を設立し、学院長に就任。日本最大規模の日本語学校へ成長させる。2012年には学校法人宮田学園を設立後、学園総長に就任し、多方面で教育の国際化に尽力している。エレベーターの省電力モーター開発の特許取得(特許番号2813569、1996年取得)。

 

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