2024年12月22日( 日 )

東証一部上場企業が認める品質、第2ステージに向かってさらなる飛躍へ(後)

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ムライケミカルパック(株)

アスベスト除去もこれから大きなビジネスへ

ムライケミカルパック(株) 村井 正隆 社長<

ムライケミカルパック(株) 村井 正隆 社長

 現在、京王電鉄では400両の車両屋根を施工。JR西日本の福岡県那珂川町の新幹線車両基地の屋根でも、何千m2もの規模で施工。最初は小さい仕事だったが、その実力と効果が認められ、翌年に3~4倍の受注増となるケースも少なくはない。また、今後は5年後に増加するとみられるアスベストのビル解体において、同社のもう1つの主力事業であるアスベスト除去工事も増加することが予想され、同社にとっては追い風が吹くことになりそうだ。

 同社は、全国で同工事の技術審査証明を9番目に取得。同証明は5年ごとに再審査が実施されるが、現在の同社は2番目の立ち位置となっている。同社よりも先に取得した7社が脱落していることになる。かつては200数社が技術審査証明を取得したが現在は70数社となっている。一旦、証明を取得しても維持継続することに課題を有する。今までは事故を起こしたものが罰せられていたが、一昨年の法律改正で発注者責任が問われることになり刑事罰まで科せられることになった。いまだに資格を持たず、アスベスト処理を行う業者が跡を絶たないなか、同社は業界の適正化に向けた取り組みも同時に行っていく。

 地道に着実に、地に足が付いた取り組みをし続けること。それが認められれば、同社の塗料の採用の難易度は下がってくる。同社は単なる施工工事業者ではなくて、塗料製造のメーカーでもある。製造から施工まで一貫して行うことで性能がブレず、取引先の安心につながっている。先日、とある取引先で、同様の塗料で他社に見積もりと性能証明を出させようとしたところ、「(遮熱、断熱、スレートの強度復元の効能などで)ムライケミカルの塗料を超えるものはない」などと見積依頼を受けた会社に言わしめたほど。同業者の間でも一目置かれている。また、第一ステージから第二ステージに進む過程で、同社は監査法人のトーマツに依頼し、財務体質の強化検討も進めている。ビジネスのやり方を方向転換し利益率の高い企業になり始めたことで、財務基盤の改善も進めている。ただし、現状に甘んじることなく、常に進化することを念頭に置いた動きを行っている。取引先にも就職先としても、魅力的な企業になりつつある。

(了)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:村井 正隆
所在地:福岡県久留米市藤山町696-5
設 立:1967年4月
資本金:2億9,300万円
TEL:0942-21-7667
URL:http://www.murai.co.jp

<プロフィール>
murai_pr村井 正隆
福岡県三井郡北野町(現・久留米市北野町)出身。県立久留米高等学校卒。米国ニューポート大学大学院経営博士課程修了。1967年4月、ムライケミカルパック(株)を設立。99年、福岡市より市政功労者表彰。2007年、大韓民国より修交勲章崇禮章を叙勲。

 
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