マンション管理組合の資金需要に対応できない長崎の某地銀
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老朽化マンションの増加とともに、大規模な修繕工事のニーズが高まるなか、国家資格であるマンション管理士への相談件数は増加傾向にある。長崎県マンション管理士会によると、相談内容のなかでとくに苦労するのが、修繕工事費用の工面。「古いマンションには、管理組合が機能していないところが多く、修繕積立金が不足しているところも珍しくない。一時金の徴収は合意形成が難しく、金融機関からの融資を勧めている」という。
金融機関に融資を頼むのも簡単にはいかない。「経験上、管理組合への融資が焦げ付くケースは稀なのだが、長崎の地銀は、担保や保証人がないと応じない。共有部分の担保設定や交代制の管理組合理事長を保証人にすることは無理難題に近い。結局は、利息は少々高くてもクレジット会社や住宅支援機構のローンに頼ることが多い」とのこと。地銀再編が進み、長崎では第一地銀の十八銀行と親和銀行が、ふくおかFG傘下で合併する予定。地域に身近な金融機関として、社会ニーズに対応できる存在になり得るかどうか、地元では期待と不安が交錯している。
【山下 康太】
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