中国経済新聞に学ぶ~「中熱日冷」現象は異常
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日中ビジネス交渉人 徐静波の日本企業へのメッセージ
今年1月、中国最大のインターネットラジオ「喜馬拉雅FM」(ヒマラヤFM)と弊社アジア通信社が合作協議書に調印し、ヒマラヤFMで「徐静波電台」(徐静波ラジオ)という番組が始まった。これは私が中心となって、日本文化、旅行、政治、経済の情報を紹介するもので、毎週水曜日と土曜日に放送される。番組は現在までに120回放送し、リスナーは2,500万人を超え、毎回平均で20万人以上になる。「徐静波電台」は中国で日本を紹介する専門の番組となる。
この数字は私にとって大変驚きで、ブログの読者を超える多くの人に聞いてもらえるとは意外だった。インターネット放送はなぜ中国で人気があるのか。最大の理由はスマートフォンがあるからだ。「ヒマラヤFM」のアプリをダウンロードすれば、どんな時でもニュースや、漫才、政治評論、ラブストーリー、音楽など好きな番組を聞くことができる。多くのリスナーは「徐静波電台」を仕事帰りの車の中で聞くという。放送の時間は渋滞のひどいときで、携帯と車の音響システムをつなげば聞くことができる。家事をしながら聞く人も多い。さらに多くの人は夜寝る前にベッドで聞くという。またアメリカやヨーロッパ、南アフリカやケニアで聞く人さえいる。
この番組は、初回はわずか5万人だったが、現在では毎回30万人近い人が聞いてくれている。このことで私は中国人が日本の情報を渇望していると感じている。彼らは本当の日本を知りたいと思っているのだ。いろいろの方面でなぜ日本が中国よりうまくいっているのか知りたいのだ。
リスナーからのメッセージに私は感動した。彼らは「徐静波電台」から中国のメディアが報道するのと違った日本を知り、日本に旅行して日本という国を自分の眼で見て、私が紹介したことが本当かどうか知りたいと思う人が少なからずいたことだ。
中国最大の通販ビジネスのアリババは、最近「UC雲観」というインターネットメディアを世に出した。私はそこに日本を専門的に紹介する「徐静波の静観日本」というセルフメディアを開設した。開設後わずか10日間で5編の文章を書いたが、1編で読者は30万人を超え、多いときには96万人にも達して本当に驚いた。
これらの出来事やデータで、中国人は本当に日本を知るために努力していると感じた。2016年、来日した中国人観光客は600万人を突破。2015年に比べて100万人も増加し、中国は訪日外国人の最高数を記録した。しかし中国を旅行する日本人は年々減少している。2007年は397万人、2014年は274万人と減少し、2015年には249万人とさらに減少している。これはSARS流行時の225万人に限りなく近い。同時に日本人の中国人に対する嫌悪度も92%に達している。日本のメディアの一部が意識的・無意識的に行っている「反中教育」が大きな影響を与えていると感じている。
今号新聞を発行する前に、私はある東京の経済雑誌のインタビューを受けた。ここで尖閣列島(中国名:釣魚島)問題はあるが、日中両国の対局はこの小さな小島ではなく、多くは経済合作と区域の政治合作にあると述べた。反日教育を受けた中国人が、今は努力して日本を理解しようとし、日本に親近感を感じている。それに対し反中教育を受けた日本人は、なぜ中国人のように勇気をもって相手国の実情を理解しようとしないのか。相手の国民の本当の考えを理解し、交流しようとしないのか。
そのために日中両国の交流に現在のような「中熱日冷」の現象があり、正常な現象とは言えない。日中両国の関係を改善するため日本社会も努力が必要だ。私は中国にいる日本人にも、私のように母国語を使って日本社会に本当の中国を紹介し、日本人が中国を理解する手助けをしてほしい。このような草の根の努力が、両国国民が心から通じ合うことに大いに役立つだろう。
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